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しかし、最終的に十八銀行が手を組んだのは、九州FGではなくFFGだった。FFG側で合併を働きかけたのは、九州大学経済学部卒で1954年生まれの役員だ。
「十八銀行の森拓二郎頭取も同じ学部の卒業生で55年生まれ。自殺した森前専務は57年生まれの九大法学部卒。九大の系譜で経営統合の話が進んでいった可能性があるのだ」(同)
FFGは05年まで日本銀行出身の頭取が、十八銀行は07年まで金融庁出身の頭取が就任していたが、その後に就任した生え抜きの実力派頭取たちが合併話を進めた格好だ。
ところが、この合併は金融庁が狙っていたかたちとは違っていたために審査がなかなか進まない事態に陥り、森氏の心労が重なったのではないかというのだ。
金融庁は地銀再編を進めるが、地方経済の成長は地銀によるところが大きい。今後の動きが注目される。
(文=小石川シンイチ)
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