15年8月、読売新聞大阪本社で編成部記者をしていた40代の男が、20代の大学生に道端で口論を吹っかけ、首をつかむなどして傷害を負わせた。発端は通行トラブルだったらしく、この男は酒を飲んでいたとのことである。
12年5月には、中日新聞の技術局印刷部の男が児童ポルノ製造容疑で逮捕。会員制サイトで素人モデルをしていた17歳の少女に現金2万円を支払い、18歳未満だと理解していながらも猥褻な写真の撮影に及んだという。
テレビ局
一方、テレビ局社員による犯罪もみてみよう。
11年8月、NHK制作局の男が電車内で女性のスカートの中を盗撮したとして、東京都迷惑防止条例違反で逮捕されている。男は青少年・教育番組部のチーフプロデューサーという立場であり、小学生向けの教育番組などを手がけていた。
12年5月には、フジテレビ社員の悪事が連続で明るみになっている。営業局の男は酒を飲みタクシーに乗車していたが、支払いでクレジットカードが非対応だったことに激高し、運転手を攻撃。さらにはタクシーにも傷を付け、暴行と器物損壊の容疑で逮捕されるに至った。
そのわずか2日後、今度は同局のドラマプロデューサーの男が飲酒運転。停車中だったタクシーと衝突し、道路交通法違反と自動車運転過失傷害で現行犯逮捕された。
そしてアナウンサーや司会者として活躍するみのもんた氏の次男も、13年9月に窃盗未遂容疑で逮捕されている。彼は日本テレビの社員だった当時、路上で泥酔していた男性のキャッシュカードを盗み、コンビニのATMで現金を引き出そうとしたという。やはり事件の注目度は大きく、父が謝罪会見を開き、出演番組の降板にまで発展した。当の次男は日本テレビを諭旨解雇となった。
プライドの高さがアダか
こうしたマスコミ関係者による犯罪が後を絶たない背景について、数多くの出版社やテレビ局と取引のある編集プロダクション代表は、以下のように見解を述べる。
「出版やテレビ業界といったマスコミには、エリート意識の高い人材が多く集まる傾向にあります。大手マスコミ勤務の正社員ほど、学生時代は有名大学に通い、そのまま一流企業へ入社というコースを歩んでいるわけですから、“自尊心の塊”のような人材が集まってくる構図が出来上がっているといえます」