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ルネサスにしてみれば、否が応でも事業統合を成功させたいが、そこは主導する経産省次第。だが、経産省はエルピーダ破綻の影響で、自ら積極的に支援に動く気はさらさらない。「エルピーダに続き、2社続けての法的整理は避けたいが、ギリギリまで動きたくないというのが本音」(経産省関係者)でもある。
グローバル企業の看板を掲げる日立にとって、株主価値を毀損するルネサスは足かせでしかない。支援をしたところで、再び資金繰りに窮し、年明けにもXデイが来るのではとの見方が市場で広まっている。その場合、再び支援に踏み切るのか? それは日立が目指すグローバル企業としての行動とは、大きくかけ離れたものだろう。
だが一方で、最終的に国が動くにせよ、つなぎの金を出し続けるのは日立しかいないという現実が立ちふさがる。増資に増資を繰り返し、公的支援も受けて延命しながらも、結局破滅したエルピーダも、元はといえば日立のDRAM部門。
日立がエルピーダに続き、もうひとりの「我が子」を捨てる日が来るのはいつなのだろうか――。
(文=江田晃一/経済ジャーナリスト)
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