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今年も大荒れのフジ・メディア・ホールディングス
フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は6月28日、株主総会を開いた。例年、過激な発言が飛び出すが、今年の総会も予想通り大荒れだった。視聴率の低迷に伴う収益の目減りに、株主の不満が爆発した。
取締役候補者17名のうち、日枝久会長、遠藤龍之介取締役、および産経新聞取締役でもある清原武彦取締役に代えて、別の3名を取締役として選任するよう求める修正動議が提出された。
日枝氏の代わりにタチバナタカシ氏(具体的な説明なし)、遠藤氏の代わりにフジテレビジョンの昼の情報番組『バイキング』MCである坂上忍氏、清原氏の代わりにお笑い芸人の松本人志氏(ダウンタウン)を役員に就けるという、ブラックジョークのような修正動議だった。この修正動議は粛々と否決された。
日枝氏は、この総会をもってFMHとフジテレビ会長は退いたものの、引き続き取締役相談役として残る。日枝氏の賛成票は82.46%にとどまり、有終の美を飾れなかった。
総会後に提出された有価証券報告書によると、日枝氏の役員報酬は1億5200万円で、FMHで唯一の1億円超となった。総会前に役員報酬の情報が開示されていたら、賛成率はもっと下がったかもしれない。
FMH社長とフジテレビの社長(兼務)には、BSフジ社長の宮内正喜氏が就任したが、その賛成率は79.15%。FMH社長だった嘉納修治氏はFMH会長とフジテレビ会長を兼務するが、賛成率は69.77%と取締役のなかでただひとり70%を割り込んだ。
フジテレビの取締役である石黒大山氏、横田雅文氏、寺崎一雄氏は、いずれも賛成率は72%超と低い。他部門の取締役が90%超の賛成票を得ているなかで、低視聴率にあえぐフジテレビの取締役に向けられる投資家の視線は、実に厳しいものとなった。
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