最近、「スメハラ」という言葉をよく聞くようになった。これは「スメルハラスメント」の略で、体臭などのにおいによって周囲に不快感を与えてしまうことを意味する。
特に夏は、スメハラが顕在化しやすいシーズンだ。汗をかきやすい体質の人など、自分のにおいが悩みの種となる場合もあるだろう。周囲を不快にさせてしまうということは、日常生活はもちろん、ビジネスにおいても悪影響を及ぼす可能性がある。ビジネスパーソンこそ、においケアには十分に気を使うべきなのだ。
そこで、夏から初秋まで活躍してくれること必至の消臭アイテムを5つ紹介したい(価格は税込み表示)。
運動しても汗ジミ&汗臭さとは無縁の消臭シャツ
【デオエスト クール 消臭アンダーシャツ丸首(涼感)/セーレン/3060円】
まずは、創業128年のセーレンが開発した「デオエスト クール 消臭アンダーシャツ丸首(涼感)」だ。高い吸汗速乾機能と着心地のよさ、そしてスピード消臭力に優れた商品である。
ナノレベルのセラミックスが人体から発生するにおい成分を吸着し、金属イオンが分解することで素早く消臭を行うというメカニズムになっている。また、接触冷感(さわったときにひんやり感じる現象)や吸汗速乾機能によって従来の消臭アンダーシャツよりも通気性が25%アップしており、夏でもより涼しく快適に過ごせるように改良されている。
実際に着用してみると、さらりとした着心地でアンダーシャツを着ていることを忘れてしまうほど薄い。数時間運動して汗だくになった後でも、衣服に汗のシミはできず、においもまったく気にならない。運動してからしばらくたっても、汗が乾いた後特有の嫌なにおいを感じることはなく、汗臭さとは無縁の1日を過ごすことができた。
この商品は、どうやって開発されたのか。セーレン住生活資材販売部に聞いた。
「共同開発者である広島大学病院感染症科の大毛宏喜教授は、介護や医療の現場で『におい』に悩む人が多くいることを感じており、自身の研究から、『においは、漂う前に発生源にもっとも近いところで包み込んで消すのがベスト』と考えていたそうです。
当社社長の川田のインタビューがビジネス誌に掲載され、大毛教授から当社あてに『においを包み込んで瞬間的に消す“布”をつくってほしい』とメールをいただいたことをきっかけに、開発が始まりました」(セーレン住生活資材販売部)
しかし、大毛教授の求めていた品質は、かなり実現が難しいものだったそうだ。
「消臭スピードやさまざまなにおいへの対応、洗濯耐久性など、大毛教授の要望はかなりハードルが高いものでした。しかし、最新のナノテクノロジー技術の応用や幾度の実用実験を繰り返し、約3年の歳月を費やして完成したのが『デオエスト』です。
おかげさまで、『デオエスト』シリーズは2010年の発売から累計販売数25万枚を突破。今年6月にリニューアルした『デオエスト クール』は前年度比約2倍の販売実績となりました」(同)