KDDI(au)は、7月14日より新料金プラン「auピタットプラン」「auフラットプラン」の提供を開始した。
端末の値引きがなくなる一方で、各種割引やキャンペーンの適用によって月額1980円から利用できる新料金プランは、その安さから契約数も好調に推移しているようだ。しかし、なぜauはこれだけ思いきった料金プランを提供するに至ったのだろうか。
au大幅値下げ、月額1980円から利用可能に
ここ最近、大手キャリアが相次いで新しい料金プランを打ち出している。NTTドコモは、5月に通話定額は家族間に限られるが月額980円で利用できる「シンプルプラン」、特定の端末を購入することで月額1500円の割引が受けられる「docomo with」の提供を開始した。
そして、7月に入って新しい料金プランを打ち出したのがauだ。auの新料金プランは「auピタットプラン」「auフラットプラン」の2つ。それぞれ、異なる特徴を備えている。
なかでも、従来と大きく異なるのがauピタットプランだ。従来の料金プランは、「3GB」「5GB」といったように毎月一定のデータ容量を契約し、それを使い切ると低速になる仕組みだったが、auピタットプランは1GBから20GBまで、一定容量を利用するごとに料金が変化する段階制となっている。
5分間通話定額の「スーパーカケホ」と組み合わせた場合、1カ月の通信量を1GBに抑えれば、その月の料金は2980円で済むし、5GB以上20GBまで利用すれば月額6480円となる。
一方、auフラットプランは従来の料金プランと同様に毎月一定の通信量を契約するかたちだが、20GB以上の大容量ながら従来よりも安く利用できるという点が特徴だ。
同じくスーパーカケホと組み合わせた場合、月当たりの通信量が20GBで月額6500円、30GBで8500円となる。従来の「スーパーデジラ」の場合、スーパーカケホとの組み合わせでは、20GBで月額8000円、30GBで月額1万円となることから、料金が大幅に下がっていることがわかる。
これに加えて、7月14日から12月31日までに新規契約もしくは機種変更をした際に新料金プランを選ぶと「ビッグニュースキャンペーン」が適用され、1年間は月額1000円引きとなる。
さらに、固定・携帯のセット割「auスマートバリュー」を適用すると、auピタットプランでスーパーカケホを選んだ場合、1年間は月額1980円と非常に安価な料金で利用できる計算になる。
au、新料金プラン効果でMNPが倍増
auの新料金プランが、従来よりも料金を安くできるのには理由がある。それは、docomo with同様に端末の値引きをしない代わりに月額料金を安くしているからだ。
しかも、docomo withと違い、対象となるすべての端末が値引きなしとなることから、高額なハイエンドモデルも定価で購入しなければ料金が安くならないということにもなり、そのままでは端末販売が伸び悩む可能性もある。