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【かぼちゃの馬車事件】スルガ銀行、融資申込者に高利ローン契約を条件として要求か

文=編集部

【続報】
 スルガ銀行は地銀のなかでも極めて少なくなった同族経営の銀行だ。設立以来、岡野一族による同族経営が続き、今も会長の岡野光喜氏が君臨している。

 2月21日付朝日新聞は、スマートデイズ前社長の大地則幸氏を直撃した。大地氏は「騙すつもりはなかった」と釈明し、「自分もシェアハウス2棟を買って賃料が未払いになっている。『騙す人が自分では買わない』」と主張を展開した。また、「オーナーへ物件を売って得た利益で約束した賃料を払う『自転車操業』だった」と認めた。

 多くのオーナーが地方銀行のスルガ銀行から融資を受けた。その融資関係書類の改竄などが確認されているが、大地氏は朝日記事で「(不正は)聞いたことはあるが、不正をする会社は排除した」と述べ、「売買や融資関係の実務は仲介業者に任せて関わっていない」と責任を回避した。

 現在、スルガ銀行はシェアハウス向け融資を中止しているが、融資を開始した当時から「問題含みの案件」と認識していたとされる。「かぼちゃの馬車」のオーナーは1棟当たり1億円超の融資をスルガ銀行から受けていた。仮に700人として、融資総額は700億円超。「1000億円規模との情報もある」(地銀業界筋)という。スルガ銀行の行員は成績を上げるために「アパマンローン」に注力したという構図が浮かび上がってくる。

「スマートデイズのビジネスモデルは最初から破綻していた。シェアハウスは持ち家を改装して、なんとか採算が取れる程度。手間がかかる割にトラブルも多い。成功例はほとんどない」(不動産賃貸業関係筋)

 そんなスマートデイズが手掛けるシェアハウス事業関連に多額の融資を行ってきたスルガ銀行の責任は重い。最高責任者である岡野会長がきちんと記者会見すべきではないのか。

 3月15日、被害弁護団がスルガ銀行本店(静岡県沼津市)を訪問。オーナーへの融資契約を「白紙撤回」するよう申し入れた。スルガ銀行は「融資取引は有効と認識していますが、個別の相談は柔軟に対応させていただきます」とのコメントを出した。スルガ銀行は、いつ業績への影響を公表するのであろうか。

BusinessJournal編集部

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