モスフードサービスは、2019年3月期通期の連結業績決算で8億円の赤字に転落する見込みだと発表した。同社が運営するハンバーガーチェーンのモスバーガーは、もともとマクドナルドなどのライバル店よりも品質を高く評価されていたにもかかわらず、14年3月期から18年3月期までの客数は5年連続で前年を下回っている。その低迷ぶりは深刻といわざるを得ないだろう。
昨年8月に発生した食中毒問題はもちろん痛かったが、中途半端な価格設定も不振の原因のひとつと考えられそうだ。1個1000円を超えるような海外発祥のグルメバーガー店が続々と日本に上陸するなか、そこまで高くなく、かといって安くもないモスバーガーを選ぶ必然性を、おそらく消費者は見つけられていないのである。
また、某インターネット調査によれば、モスバーガーの商品は価格に比してサイズが小さく、コストパフォーマンスに不満を抱いている利用者が多いという。
では、そんなモスバーガーのなかでも特に敬遠すべき商品はどれなのか。「この春、買ってはいけないモスバーガーの商品」を5つ紹介しよう(価格は税込み)。
スパイシーモスバーガー/400円
モスバーガーのラインナップのなかには、辛みを売りにした商品がいくつか存在している。たとえば、人気商品のひとつ「チリドッグ」(350円)は適度なスパイシーさなので、食べる人を選ばない味つけといえるだろう。
一方、「スパイシーモスバーガー」にはハラペーニョという唐辛子の輪切りが挟まれており、その辛さはほかの商品と比べてかなり上。公式サイトに「辛くて食べられない場合がございます」と警告されているほどなので、よほどの辛いもの好き以外にはおすすめできないのが実情だ。
また、これは考えすぎかもしれないが、口の中や周りがピリピリしていては、行楽が存分に楽しめなくなってしまう可能性もある。お出かけ先で選ぶ際には、特に気をつけていただきたい。
モス野菜バーガー/360円
国産野菜にこだわりを持つモスバーガー。なかでも「モス野菜バーガー」はモスバーガーが誇る野菜をたっぷり堪能できるハンバーガーなのだが、意外なことに食べた人からは不満の声が上がっている。
このバーガーの問題は、ズバリ“ぬるさ”。つくりたてのバーガーは熱々なのだが、挟み込まれたレタスやオニオンといった野菜が冷たいままトッピングされているため、口にしたときに「ぬるい」という印象が先行してしまいがちなのだ。
提供されたばかりでもぬるく感じられるほどなので、テイクアウトして行楽地に持って行ったとしたら、到着した頃にはすっかり冷たくなってしまっていることだろう。モスバーガーの野菜が目当てだという人には、サイドメニューの「こだわりサラダ ローストアマニトッピング 和風ドレッシング<減塩タイプ>」(280円)のほうがおすすめだ。
モスの菜摘(なつみ)モス野菜/360円
ほかのハンバーガーの具材をバンズではなくレタスで挟み込んだ「モスの菜摘(なつみ)」シリーズ。野菜だけで十分なボリュームがあるため、肌の露出が増えるこれからの季節に備えて体重を落としたいという人にとってはピッタリな商品だ。
だが、とにかく食べづらい。ハンバーガーのように紙に包まれた状態で提供されるものの、そのままかぶりついて食べると、かなりの確率で下にこぼしてしまうはずだ。