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ダイキンとチームラボの一大プロジェクト 人工雲の生成、空の雲に落書き その狙いは?

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――実験段階とは言え、かなり反響はありますか。

片山 リリースをしてから、問い合わせはすごく増えまして、特設サイトもあるのですが、反響は結構ありますね。7月24日にオープンした特設サイトは、現在、約12万PVを突破し、同サイトで紹介しているYouTubeの予告動画は12万回以上再生されており、注目が集まっています。

――特設サイトに、いくつか動画がありますね。

片山 Tumblrで、実験の模様などを簡単にダウンロードできるようになっています。

 例えば、予告編の映像は6月の実験の模様なのですが、「ぴちょんくん」や、ダイキンおよびチームラボのロゴ、動く映像の投影のほか、タブレットでお絵かきをして、それが接続したプロジェクターを通してリアルタイムで映るというようなこともやりました。

 今度の投影会では、具体的には3つくらい投影する予定で、ひとつはチームラボがつくっているものです。プロジェクションマッピング(凹凸のある壁面や建築物など立体物の表面に映像を投影する手法)に使用される大型のプロジェクターを複数台利用して、鯉が上空へ向かってゆっくりと泳いでいく、超巨大な掛け軸型の映像を制作中です。和を基調とした美しい映像が夜空を舞います。鯉が下から登っていくような感じです。上はもちろん雲を狙っているのですが、下は森や木、すでにある物体を使って投影していきます。

 また、一般の方々から、投影する絵を募集しました。「どんな空気になって欲しい?」をテーマとして、ダイキンの体験型ショールーム『フーハ東京』に来てくれた子どもたちに絵を描いてもらいました。当日は、「ぴちょんくん」とコラボした夢のある映像を投影します。6月実験で行ったお絵かきなども再び実施予定です。

●いよいよ本番が近づく

――6月の実験で、成功するめどは立っているわけですよね。

片山 雲の発生状況や天候によって左右されるため、一概に何%という確率はいえませんが、山々に隣接して雲海が発生する北海道のトマムは抜群の環境であり、地表が冷え雲海が低く降りてくる23~翌1時頃は、プロジェクターと雲の距離が縮まる最適な時間帯です。これまで、弊社研究所での雲生成装置を使った研究や、広島の三次、北海道のトマムの自然の雲への投影実験を通じて、投影方法の検証や投影する映像の制作に取り組んでおり、自然の環境が整えば成功すると期待しています。

――投影会を実施して、その成功映像が撮れてから放映が決まるということになるのですか?

片山 そうですね。ライブで流すというよりは、そこで撮影したものをある程度加工して、なるべく早いタイミングで、サイトにアップするという感じですね。

――いつごろその投影会の映像が見られるのかということが、気になる部分ですが。

片山 9月中旬以降、順次公開します。まずは、当日の成功した様子の映像の一部をアップし、順次、それ以外の当日の様子の映像もコンテンツとして加えていきます。

――その投影会が、9月 10日~12日頃に行われる。

片山 10日~12日の深夜に、暗闇で待機して粘ってというような感じで、明け方になって、自分たちがどういう雲に投影していたのかを朝日の光で知るというような感じです。

――今回の舞台となる、北海道・トマムは、条件はいいのですか?

片山 かなりいいと思います。6月~10月が最も雲海が発生しやすい理想的な時期といわれています。6月にトマムで実験して投影に成功しており、6月同様に雲海の発生が期待できる9月を本番の日程として選びました。なんとか成功してほしいです。

――両社にとって注目のプロジェクトですね。

片山 集大成ですね。
(構成=マサミヤ)

気になる情報はこちらでチェック!
雲プロジェクト(特設サイト)
雲プロジェクトの軌跡(公式サイト)

BusinessJournal編集部

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