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●試される魚谷氏の手腕
魚谷氏の経歴は多彩だ。1977年に同志社大学文学部英文学科を卒業後、ライオン歯磨(現ライオン)に入社。米コロンビア大学大学院でMBA(経営学修士)を取得して以降、マーケティングの専門家の道を歩む。クラフト・ジャパン(現モンデリーズ・ジャパン)副社長を経て、94年に日本コカ・コーラに入社。上席副社長・マーケティング本部長として缶コーヒー「ジョージア」の立て直しを任された。「男のやすらぎ」というコンセプトでブレイク前の女優・飯島直子を起用したCMが大ヒット。3年で日本コカの缶コーヒー市場におけるシェアを10%アップすることに成功した。また、「爽健美茶」「紅茶花伝 ロイヤルミルクティ」をヒットさせ、2000年からは再び「ジョージア」を担当し、「明日があるさ」のCMは社会現象となった。こうした一連の実績が米国本社に評価され、01年に日本コカ・コーラの社長、06年から11年までは会長を務めた。
07年には企業のブランド戦略を立案するブランドヴィジョンを設立し、多くの企業でブランド戦略、マーケティング戦略を指導してきた。また、アスクル社外取締役、シティバンク銀行非常勤取締役、NTTドコモ特別顧問、コカ・コーラウエスト顧問、LIXIL特別顧問、資生堂マーケティング統括顧問を務めている。
魚谷氏が最も得意としているのは、メディアによるCM戦略であり、近いうちに資生堂のCMが若い女性向けに一新される可能性もある。「魚谷新体制」の下、資生堂は国内販売を盛り返し、名実ともに再びトップブランドの地位に返り咲くことができるのか。魚谷氏の手腕に注目が集まっている。
(文=編集部)
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