スーパーの総菜、値引き開始時間と割引率はどう決まる?イトーヨーカドーさんに聞いてみた
この連載企画『だから直接聞いてみた for ビジネス』では、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問(?)を、当事者である企業さんに直撃取材して解決します。今回は放送作家の林賢一氏が、スーパーマーケットの総菜の割引に関する疑問について迫ります。
【今回ご回答いただいた企業】
イトーヨーカドー 木場店 総菜部 様
期間限定セール、数量限定セール、閉店セール、季節終わりのセールなどなど、いつもより安い、というのは消費者にとってありがたい。とはいえ、あまりにもセールをしすぎて、頻繁に利用する客はテンションが逆に下がる場合だってある。
「今だけ9割引」と煽られても、「普段が高すぎるだけなのでは?」と疑いたくなる。
最近はインターネットショッピングでもタイムセールがあり、このような売り文句も見かける。
「高級時計、タイムセール。残り49秒!」
そんな瞬時には決められない。49秒で高級時計を決断しようとは思わない。
普段の暮らしの中で、最も身近なセールといえば、これではないだろうか。
「スーパーのお総菜が安い」
閉店間近になると、お総菜に「3割引」などのシールが貼られるアレである。そんなセールのことなど思いもせずに遭遇するとうれしい。期待していなかった分、うれしさも倍増である。
たしかこのスーパーは閉店が24時だから……ん? 閉店の何時間前に、この割引シールは貼られるのだろう? 1時間前? いや2時間前? そういえば正確には知らない。う~ん、気になる。
そこで「イトーヨーカドー 木場店 総菜部」さんに直接聞いてみた。
「閉店近くにお総菜が安くなりますが、開始のタイミングは決まっていますか?」
担当者 いえ、特に決めてはいません。その日の売れ行きや、残りの数量で判断して最後までに売り切るようなタイミングを図っているので、特に何時からとは決めていません。
–それでは、混んでいる日や売れ行きのよい日は遅くまで値下げしないということですか?
担当者 そうですね。例えば50パックつくって20パック残っている場合と、100パックつくって20パック残っている場合は違いますし、お客様が多い時と少ない時でも割引率は変わります。ケース・バイ・ケースです。
–値下げされている商品と、されない商品を見かけますが、その違いはどこにあるのでしょうか?
担当者 グループ会社のコンビニエンスストア、セブン-イレブンは値下げ販売をしていないので、同じ商品を取り扱っている場合はイトーヨーカドーでも値下げはせずに売り切るようにしております。ほかには、工場でつくっている商品で煮物や麺類の一部は翌日、翌々日まで日持ちするので、それらは値下げしません。店舗内で調理している揚げ物やお弁当、お寿司などは、当日中に売り切らなければならないので、値下げして販売することもあります。