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農業といえばハードワークのイメージが強いが、植物工場は快適な労働環境を提供できる。地方に雇用を創出して、地方から都会への人口流出の流れを変えることができれば、地方創生に向けた動きにつながるはずだ。
また、日本は今、人口減少に直面しているうえ、製造業の多くは韓国や台湾、中国の追い上げを受けて苦しい状況にある。これまでのビジネスにこだわっていては、活路を開くことはできない。求められるのは、日本が得意とする技術をもって新たな産業を構築し、海外に打って出ることではないだろうか。
むろん、植物工場の事業化にあたっては、農地の問題、ビジネス上の課題など、まだまだ克服すべきさまざまな問題があることは確かである。しかし、そこには大いなる可能性がある。求められるのは、新たな産業を立ち上げる力とチャレンジ精神だ。
大手企業、中小企業のほか、ベンチャー企業が植物工場の持つ潜在力に注目し、チャレンジを繰り広げている。参入した多くの企業はまだ採算がとれているとはいえず、ビジネスモデル自体は黎明期にあるといえるが、さらなる可能性に向けて、国内外の植物工場ビジネスの成長に期待したい。
(文=片山修/経済ジャーナリスト・経営評論家)
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