●馬場功淳氏(37):国内順位16位、コロプラ社長、資産額1920億円(フォーブスによる、以下同)
ゲーム市場ではスマートフォン(スマホ)向けゲームが急拡大している。コロプラは従来型携帯電話向けの位置情報ゲームから出発したが、2011年9月にスマホゲームへ参入して急成長を遂げた。テレビCMの効果もあり、『魔法使いと黒猫のウィズ』が超ロングヒットとなった。14年9月期の売上高は前期比3.2倍の535億円、営業利益は4.1倍の236億円を上げた。初年度09年9月期の売上高3.6億円から149倍に急成長した。
馬場氏は1978年1月、兵庫県生まれ。都城工業高等専門学校ではラクビー部に所属し、5年時に高専ラグビー大会で日本一になる。卒業後は九州工業大学工学部知能情報工学科に編入。大学院博士課程時代にベンチャー企業でアルバイトをしてアプリ開発にのめり込み、03年、ケイ・ラボラトリー(現KLab)に入社した。同年、個人サイトを開設し、05年に携帯電話の位置情報登録を利用したシミュレーションゲーム「位置ゲー」を立ち上げた。07年にグリーへ転職し、自らゲームマスターとしてサイトを運営しながら勤務していたが、ユーザーが増加したため退社。08年10月にコロプラを設立して独立。12年12月に東証マザーズに上場後、14年4月には東証1部へ昇格した。
馬場氏はコロプラの発行済み株式の56.47%を保有。ゲーム会社の株価は値動きが激しいが、同社の今年の高値2989円(3月2日)で計算すると資産額は2000億円以上になるとみられる。
●笠原健治氏(39):国内順位18位、ミクシィ会長、資産額1680億円
日本の元祖ソーシャル・ネットワーキングサービス(SNS)である東証マザーズ上場のミクシィ。利用者が新興SNSに流れたため、14年3月期は2億2700万円の最終赤字に転落したが、13年10月にスマホゲーム『モンスターストライク』を投入し利用者が急増。課金収入が膨らみ、15年3月期の売上高は前期比9倍の1100億円、営業利益は500億円を見込むまでにV字回復した。
笠原氏は75年12月、大阪府生まれ。東京大学経済学部経営学科在学中に求人サイトを立ち上げ、96年6月に法人化。04年2月、SNSミクシィを正式に開始した。06年に社名をミクシィに変更し、同年9月、東証マザーズに上場。08年フォーブスアジア版で、「日本の富豪」40人の37位となり、最年少の32歳でランクインした。資産は当時の円換算で850億円。