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東京債券市場で長期金利が上昇基調をたどり、日銀が変動を許容している事実上の上限となる1%にじりじりと接近している。長期金利の指標となる新発10年物国債(第372回債)の流通利回りは23日、0.860%に上昇(債券価格は下落)、2013年7月以来、約10年3カ月ぶりの高水準を付けた。米国の金利が金融引き締めの長期化観測から上昇していることに加え、日銀の金融政策修正を巡る思惑が背景にある。
日銀は今月30日から2日間の日程で、次回の金融政策決定会合を開く。7月の決定会合で長期金利の変動許容幅を0.5%から事実上1%に引き上げて以降、長期金利は米金利の上昇に追随する形で水準を徐々に切り上げてきている。
このため、市場では「日銀が7月に続き、金利の上限引き上げなど追加の政策修正を検討するのではないか」(国内証券)との思惑が浮上。国債の売り圧力が強まっている。
日銀では「金利の上限までにはまだ余裕がある」(幹部)として、追加修正に慎重論も根強い。しかし、今月末の決定会合に向けて一段と金利が上昇し1%に接近すれば、政策の追加修正を検討する可能性もある。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2023/10/23-15:50)
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