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また、アベノミクスの第三の矢である成長戦略は必要だとしながらも、具体論が書かれていない。成長戦略では不動産をめぐる規制緩和もやるべきかどうかという議論がある。用途地域ごとに大きさを制限する容積率を緩和するなどのアイデアはマンションデベロッパーも大賛成のはずだ。
こういった経済的な視点が少ないために、不動産のフリーペーパーのような内容に終始してしまっているのだ。しかし、それも仕方ないのかもしれない。なぜなら、実は1月の最初の連休は、不動産業界にとって新しい客のかきいれ時なのだ。この連休にショールームに来た客を今年前半の契約にこぎつける、というのが基本的な業界のビジネススケジュールであり、実際にリクルートの無料の不動産情報誌「suumo 新築マンション」なども各デベロッパーの広告がたくさん入った分厚い毎年恒例の特別号になっている。
同誌の『これから販売予定のマンション特集』では、今年前半のデベロッパーのプロジェクトがほぼ把握できるほどの広告が並んでいるのだ。「今年も好調が続いてほしい」……こうした不動産業界の心中を察し、露払い役を買って出た、というのが今回の東洋経済の特集だったのかもしれない。
さて、今年の不動産業界を占う最初の3連休、ショールームに足を運ぶ客はどれだけいるのだろうか? 興味は尽きない。
(文=松井克明/CFP)
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