財務省が18日発表した8月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は6953億円の赤字(前年同月は9401億円の赤字)だった。輸出額が8月として過去最高となった一方、円安の影響などで輸入額も増え、2カ月連続で赤字となった。
輸入額は前年同月比2.3%増の9兆1372億円。医薬品が在庫積み増しの影響で43.5%増となったほか、軽油など石油製品が42.1%増えた。一方、原油は4.9%減。単価は上昇したものの輸入量が減少し、7カ月ぶりのマイナスとなった。
輸出額は5.6%増の8兆4419億円。半導体製造装置は中国向けが伸びて55.2%増。電子部品も香港向けICなどが好調で15.0%増だった。自動車は米国向けを中心に落ち込み9.9%減少した。
国別の貿易収支は、対米国が6575億円の黒字。対中国は3771億円の赤字だった。
8月の円相場は平均1ドル=150円89銭と前年同月比6.1%下落した。
◇8月の貿易統計
輸出額 輸入額 差引額
総 額 84,419 91,372 ▲ 6,953
( 5.6)( 2.3) ( ― )
〔主要貿易相手別の内訳〕
中 国 15,088 18,860 ▲ 3,771
( 5.2)(▲ 2.3) ( ― )
米 国 16,066 9,491 6,575
(▲ 0.7)(▲ 2.0)( 1.2)
E U 7,477 11,013 ▲ 3,536
(▲ 8.1)( 17.7) ( ― )
(注)通関ベース。単位億円、億円未満四捨五入。カッコ内は前年同月比増減率%。▲は赤字または減。―は比較できず(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2024/09/18-10:49)