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このような精神症状は、覚せい剤の使用をやめたからといって、自然に消えてなくなるわけではない。覚せい剤の使用を中止した後も残る症状として多いのは、人格変化(40%)、不安・焦燥(25%)、猜疑心と易怒的傾向(15%)である。また、注察妄想や追跡妄想などの被害妄想も、10%の症例で残る。
こうした症状に悩まされるのが「残遺症候群」であり、ASKAさんも、この「残遺症候群」のせいで相棒に不信感を抱き、「CHAGE and ASKA」から脱退する決断をしたのではないかと疑わずにはいられない。
もちろん、ASKAさんは逮捕されてから一度も覚せい剤を使用していないと信じたい。ただ、それでもさまざまな症状が残るのが、覚せい剤の怖いところだ。そのうえ、症状がなくなったように見えても、飲酒、疲労、睡眠不足、ストレスなどによって再燃することもある。
この現象は「フラッシュバック」と呼ばれている。それだけ、覚せい剤は脳に不可逆性の変化をもたらすということだ。このことを肝に銘じるべきであり、覚せい剤を決して使用してはならない。
(文=片田珠美/精神科医)
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