「六本木襲撃事件」「AKB児童ポルノ騒動」の正しい読み方
この手ぶら写真は児童ポルノ法に抵触する疑いがあるようだが、文春では、法科大学院教授の「あの写真は、間違いなく『二号ポルノ』とされる児童ポルノに該当します」という解説を紹介している。これは児童ポルノ法で「第三者が子どもの性器を触り、又は子どもが第三者の性器などを触っているもので、子どもの姿が写っていて、性欲を興奮させたり刺激する」(神奈川県警察「NO!児童ポルノ」より)描写は禁止されており、またこの性器には「乳首又は肛門」も含まれるからだ。
この写真をめぐって、ネット上では議論は紛糾。外国人タレントのフィフィがTwitterで「あえて外国人らしい子どもでこんなポーズの写真を撮るなんて国際問題になってもおかしくないレベル」と憤慨したかと思えば、AKBファンで知られる漫画家の小林よりのりは、自身のブログで「この国のヒステリック・バッシングの流行は、常軌を逸してるんじゃないか?」と疑問を呈している。
また、専門家の中にも、「ZAKZAK」(産経新聞社)の取材に対し、「ただちに児童ポルノとは言えない。この写真だけで、法律に抵触するとまでは言えない。出版社側の自主規制だろう」と答えている日本大学の板倉宏名誉教授のような人物もいる。ちなみに、08年より「なくそう!子どもポルノ」キャンペーンを展開し、問題となった河西の写真を掲載しているネットメディアに抗議活動を展開しているとの噂も流れた日本ユニセフ協会にコメントを求めると、「個別の画像についてコメントをする立場にはない。抗議をしたこともない」とのことだった。
●なんと大島優子も児童ポルノに !?
児童の人権と表現規制にかかわる問題だけに議論は複雑化しているようだ。しかし、さすがは文春。同誌が提起する問題は、河西の写真が児童ポルノに該当するかどうかに留まらない。同誌の記事によれば、AKB48加入前の大島優子が12歳と14歳の時、ビキニ姿やブルマ、スクール水着といったキワドイ姿を披露するDVDに出演したとのこと。また当時17歳だった渡辺麻友が自身の写真集の表紙で、全裸のように見える姿を披露したとも伝えている。
当初はAKB48の総合プロデューサーを務める秋元康氏が「水着グラビアは出さない」と発言していたにもかかわらず、水着グラビアどころか、シングル「ヘビーローテーション」のPVでは、メンバーが下着姿になり、最近ではスタッフが「ヌケるグラビアを作れ、と指示していた」ということを暴露している。
さらに文春は「法律に違反しているとは言えませんが、児童ポルノっぽい微妙なところを狙っているものと思われます」という弁護士の指摘などを踏まえ、「AKB48の狙うファン層と児童ポルノの消費市場がかなりの部分重複していると見られる」と考察。つまりは「AKB48の存在自体が、児童ポルノ規制に抵触する」という大胆な問題提起なのだ。
まぁ、それを言い出すと、芸能界は児童ポルノだらけという気もするが、こんなツッコミを国民的週刊誌から受けてしまうのも、国民的アイドルのさがなのだろう。
いずれにせよ、ここまで騒がれるのも、まだまだAKB48が売れているという証拠でもわるわけで、今年もさまざまな騒動を巻き起こしてくれそうだ。
さて、ポルノ表現には一家言あることがわかった文春に長年連載されている密かな人気コーナといえば「淑女の雑誌から」。今回は、彼をその気にさせるために自慰行為を見せたという淑女の告白が目を引いた。こちらも要チェック。是非、両誌をご購読あれ。
(文=本多カツヒロ)
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