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大崎孝徳「なにが正しいのやら?」

丸亀製麺、スゴイ期待感の新カフェがイマイチ感満載のワケ 多角化事業の難点と課題

文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授

 訪問前、インターネット写真やメニューなどをチェックし、期待に胸が膨らみました。事前に収集した情報は以下の通りです。

・コーヒー
 マシンとハンドドリップの2種類が用意され、スターバックスコーヒーのコーヒーは苦すぎると感じる筆者にとって、ハンドドリップは救いの女神のようにも感じられました。しかも、コーヒー豆は店内焙煎、注文ごとに挽かれるというこだわりようです。

・パン
 パンも店内で焼かれており、湯種製法を採用しています。大手のパンメーカーは工場で大量生産するため、人気ベーカリーのようにおいしいパンの作り方はわかっていても、実現できない状況でした。しかしながら、多くの問題点を克服し、湯種製法の導入により大ヒットしているパンが、敷島製パンの超熟です。こうした製法のパンが工場ではなく店内で作って提供されるとなると、さぞやおいしいことであろうと胸が高鳴りました。

・フードメニュー
 シアトル系カフェでは提供されない、オムライスといったご飯もの、個人的に大好きなナポリタンスパゲティなどがおいしそうです。

・店舗
 写真で見る限り、余裕があり落ち着いたスペースのようです。

 このような情報を手に、いざ店舗へ向かいました。場所は高松の中心部、栗林公園前という非常に雰囲気のいい立地で、広い駐車スペースもあります。入店したのは平日夜で、客の入りは7割程度。ネットでの情報通り、ウッディでゆったりした雰囲気です。店内のカウンターの前に立ち、メニューを確認しようと思うものの、メニューが見つかりません。すると店員が来て席に案内してくれました。すっかりセルフサービスと勘違いしていました。どれもおいしそうですが、アイスコーヒーとカツサンドを注文しました。

もうちょい、がんばって!

 ここから本題に入ります。

 結論から申しますと、「もうちょい、がんばって!」というのが率直な感想です。しかしながら、カフェを気に入るか否かは、かなり個人の好みに左右されます。また、一店舗目でまだ試験的段階のため、これから改善されるとも思いますので、そういう前提で以下を読んでいただければ幸いです。

 コーヒー(450円)はかなりのボリュームでした。しかしながら、薄いコーヒーが大好きな筆者ですが、それにしても薄すぎる印象でした。また、大変細かくて恐縮ですが、ガムシロップがコンビニエンス・ストアで提供されるようなプラスチック容器に入ったタイプでした。個人的には、安っぽく感じられ、好きではありません。また、コーヒーの量が多いため、普通に考えて1個では足りないと思います。

 カツサンド(900円)もボリューム満点でした。味は悪くないものの、カツ、パンともに感動するほどおいしいとは残念ながら感じませんでした。ちなみに、一押しメニューは厚焼き卵のサンドウィッチということですので、これは感動的においしいのかもしれません。

 店員のみなさんは魅力的でしたが、接客に関しては全体的に不慣れな印象でした。

大﨑孝徳/香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授

大﨑孝徳/香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授

香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授。1968年、大阪市生まれ。民間企業等勤務後、長崎総合科学大学・助教授、名城大学・教授、神奈川大学・教授、ワシントン大学・客員研究員、デラサール大学・特任教授などを経て現職。九州大学大学院経済学府博士後期課程修了、博士(経済学)。著書に、『プレミアムの法則』『「高く売る」戦略』(以上、同文舘出版)、『ITマーケティング戦略』『日本の携帯電話端末と国際市場』(以上、創成社)、『「高く売る」ためのマーケティングの教科書』『すごい差別化戦略』(以上、日本実業出版社)などがある。

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