国立社会保障・人口問題研究所によると、50歳時点で一度も結婚をしたことがない人の比率を示す「生涯未婚率」は、直近の2010年のデータで男性が20.1%、女性は10.6%。35年には、この数字が男性29%、女性19.2%まで上昇する見通しだという。男性の3人に1人、女性の5人に1人が生涯未婚となるわけだ。生涯未婚者が急増する中、今や既婚者は「勝ち組」ともいえる。
しかし、その既婚者も現在の生活に満足しているとは限らない。それまで他人だった者同士が一緒に生活すれば、性格の不一致や価値観の違い、さらに経済的な事情など、さまざまな問題に直面するのが当たり前。中には、結婚したこと自体を後悔している人もいるのではないだろうか。
そこで、インターネット調査会社のマクロミルが運営するコミュニケーションツール「ミルトーク」を利用し、結婚したことに「満足しているか」「後悔しているか」について、アンケートを行った。結婚生活の満足度とともに、それぞれの具体的なコメントを紹介する。
約8割が「結婚生活に満足している」
アンケートは今年7月25日~8月1日、全国の既婚男女300人に実施。その結果、まず驚いたのは、300人中244人、およそ81%が結婚したことに「満足している」と回答している点だ。
もっとも、その「満足」は、あくまで結婚「生活」のことで、結婚「相手」に対する満足ではなさそうだ。
「満足じゃないし不満は多々あるけど、後悔とまでは思わないです。生活のことを考えたら、一生独身は厳しいし。けんかした時は、この人と結婚しなきゃよかったと思ったりしますが……。お互い様ですね」(女性/43歳/会社員/子供あり)
「厳しくいうと、他人なので後悔することもあれば、良かったと思うこともあり、その繰り返しです。ただ、女性は、子供が産まれるなど何かのきっかけで性格が変わることがあるので、要注意です」(男性/32歳/会社員/子供あり)
「銀婚式をすぎました。大きくいえば、まあこんなもんかなっというところ。離婚を考えるほどではありませんが、もう一度生まれ変わったら自立できる職を持ち、結婚はしないかも」(女性/52歳/パート・アルバイト/子供あり)
このように、相手に多少の不満はあるものの、結婚そのものについては「後悔していない」という声が最も多かった。中には、「今のままの単身赴任生活がずっと続けば満足」(女性/44歳/会社員/子供あり)という声もある。
「後悔していません。お金はないですが、優しいし頼れるし生まれ変わっても主人と結婚したいです」(女性/30歳/主婦/子供なし)
「妻の体重は倍増しましたが、変わらず愛しています」(男性/45歳/会社員/子供あり)
こうした本当の意味での「満足」は、かなりの少数派なのだ。