“マツキヨ”の愛称で親しまれている、大手ドラッグストアチェーンのマツモトキヨシ。医薬品はもちろん、日用品や化粧品、食品まで販売しているため、日常的に利用されているという方も多いのではないだろうか。
6月5日には、未出店であった和歌山県に新店舗がオープン。ドラッグストアとしては初めての全47都道府県への出店を成し遂げた。大手ドラッグストアチェーンのココカラファインとの経営統合を2021年10月1日に予定しており、実現すれば現在業界1位のツルハホールディングスを凌いでトップに躍り出る見込みだ。
マツキヨには、ラジカセがプリントされたトイレットペーパー「ふんわり3枚重ね12ロール ラジカセ18mトリプル」や、独特な液色のエナジードリンク「EXSTRONGエナジードリンク」シリーズなどで有名なPB(プライベートブランド)の「matsukiyo」がある。商品のクオリティやコストパフォーマンスの高さから、基本的には評価が高いブランドなのだが、なかにはイマイチであったという感想が寄せられるような商品も存在する。
「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」は今回、matsukiyo商品を独自にリサーチし、「この夏、買ってはいけない商品」を4つピックアップ。あくまで調査班の独断ではあるが、マツキヨでの買い物の際に参考にしてほしい。
メンズボディシート スーパークール 36枚/328円(税抜、以下同)
体が汗ばむ夏、汗によるベタつきやニオイが嫌でたまらないという方も多いのではないだろうか。汗を拭き取ってニオイを抑え、清涼感によって気分もリフレッシュさせてくれるのが、フェイスシートやボディシートといった商品だ。
matsukiyoにもさまざまなフェイスシート、ボディシートが取り揃えられているが、「メンズボディシート スーパークール 36枚」には少々注意が必要だろう。これは強い清涼感とベタつき防止パウダーによる拭いた後のサラサラな肌触りが特徴で、体だけでなく顔にも使用可能な商品であると謳われている。
ところが、実際に使用してみたところ、清涼感は他社製品と比較するとあまり強くなく、シートの乾きも早いように感じる。また、売り文句の“サラサラ感”も、「言われてみれば……」というレベルで劇的な変化を実感できるわけではない。期待しすぎると肩透かしを食らう可能性もあるだろう。
キズを早くきれいに治すパッチ 超薄型 顔用14枚/478円
髭剃り中にできた切り傷や、ちょっとした火傷、レーザー治療の痕など、意外と顔には傷ができやすい。現在はさまざまなメーカーから顔用の絆創膏が販売されており、matsukiyoの「キズを早くきれいに治すパッチ 超薄型 顔用14枚」もそのひとつだ。
この商品は、ハイドロコロイド素材のパッチによって皮膚の自然治癒力を高め、傷を早く綺麗に治すことができる絆創膏だ。しかし、実際に使用したところ、貼った場所はベトベトしており、ユーザーからは剥がれやすいという感想も出ている。
また、パッケージ裏にも記載されているが、ニキビや湿疹、皮膚炎などには使用できない。超小型というメリットがあるものの、使い心地がイマイチで用途も限られているとなると、選択肢としては弱いと言わざるを得ないだろう。同じmatsukiyoの「ハイドロコロイドパッド」と「ハイドロコロイドパッド厚型」は評価が高く、サイズも3種類あるため、購入するならこちらがオススメだ。
キッチン泡ブリーチ 本体 400g/198円
雑菌が繁殖しやすい夏場。特に、食に関わるキッチン周りの衛生管理には、あまり料理をしないという方でも気を遣いたいところだ。matsukiyoからは、まな板などの台所用品の除菌・消臭、シンクや排水口などのヌメリ除去、食器の漂白のためのアイテムとして、「キッチン泡ブリーチ 本体 400g」が販売されている。
この商品は対象物から約10cm離したところから、直接スプレーすることで除菌・漂白・消臭を行う。使用の際にはゴム手袋や保護用眼鏡の着用が推奨され、換気の必要があるなど注意しなければならない点が多いが、基本的な使い方自体はシンプルだ。
ただ、この商品の問題点として、スプレー機能の性能が挙げられる。泡の出が悪いというレビューのほか、実際に使用したところ、スプレーが狙った方向とは別の向きにも少し飛び出してしまうという問題が発生した。体に付着しないよう気をつけなければならない商品で、狙いとは違う方向に泡が射出されてしまうのは、常用するにはやや不安を感じてしまう。台所用の漂白剤に関しては、別のメーカーの商品を購入することをおススメしたい。
薬用入浴剤 炭酸泡タイプ アソート 16錠(4種×4錠)/369円
暑い夏は湯船に浸からず、シャワーでサッと汗を洗い流すだけという方も少なくないだろう。だが、実は夏の入浴は冷房による冷えの解消や、疲労物質の除去、リラックス効果が期待できるため、熱いからと敬遠するべきではないのだ。
入浴の時間をより豊かにするアイテムとして、matsukiyoでは各種入浴剤が販売されている。「薬用入浴剤 炭酸泡タイプ アソート 16錠(4種×4錠)」もそのひとつで、1箱の中にユーカリラベンダー、チェリーローズ、ハーバルフォレスト、フルーティシトラスの4種類の入浴剤が4錠ずつ入っている。
だが、この商品を実際に使用したユーザーからは、「香りがキツくてリラックスできない」という感想が多い。実際に使用したところ、ギリギリ許容範囲内という印象ではあったが、人工的な香りに敏感な方は購入を避けたほうが無難かもしれない。
今回ピックアップした商品は、万人におススメできるアイテムではないが、メリットとデメリットをしっかりと把握した上で使うのであれば、十分に期待した効果を発揮してくれるものも多い。使い方やシチュエーションに応じた、慎重な買い物を心掛けてほしい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)