スーパーの「顆粒だし」は使ってはいけない!化学調味料まみれ、料理をしないのは命を脅かす
農林水産省が2016年6月に発表した「果樹をめぐる情勢」という調査によると、日本人の果物の消費量が年々落ちているようです。年代別に見ても、70代を除くすべての年代で、ここ10年の消費量は落ちています。
果物を毎日食べない理由の第1位は「日持ちがしないので買い置きができないから」、第2位は「値段が高いから」、第3位は「皮をむく手間がかかるから」となっております。
果物の皮をむくのが面倒なのか、とあきれる次第です。果物の皮をむく行為を面倒だと考える人は、料理するのはもっと面倒だと考えることでしょう。実際、旭化成ホームプロダクツが20~30代の女性500名を対象に行った、「料理」に関する意識調査には、それが明確に表れています。なんと、夕食を自分でつくる頻度が「週に0日」と回答した人が、全体の25%もいました。つまり、若い女性の4人に1人は、まったく自炊していないのです。
筆者の友人にも、そんな女性の1人がおります。30代で美しくとても有能な薬剤師ですが、つい先ごろまで「リンゴの皮もむけない女性」でした。そのことを母親にあきれられたと語っておりました。ちなみにこの女性は、筆者が主宰する一般社団法人「日本オーガニックレストラン協会」の「オプティマル・クッキング・アカデミー」に通い、わずか数カ月で、みごとな料理がつくれるようになりました。
このように、最近は料理をしない人がずいぶん増えているようです。さらに、料理をする人のなかにも、「豆を煮るのが面倒」「だしをとるのが面倒」という人は多いようです。そのため、工業製品化された顆粒の「だし」が売れるようになっているのでしょう。しかし、だしをとることは、まったく面倒ではありません。多くの方々が、顆粒だしを販売している企業に洗脳されているのです。
ヨーロッパなどでは、動物の肉や骨、野菜などをじっくり煮だしてスープをとり、それを「だし」として使うので、これを面倒と感じるのもわかります。しかし、日本のだしは魚介類などからとることが多く、そもそも「インスタント」のようなものです。
昆布をしばらく水につけておいて、火にかけて沸騰するのを待つだけなのに、どこが面倒なのでしょうか。鰹節や干しシイタケでだしをとる場合でも、ただ火にかけて、だしが出た頃合いを見計らって具材を引き出すだけです。