妻が突然「松居一代さん」状態に!こんな夫婦は危険!サインと3つの対策
「バイアグラ男」「夫が私の親友と不倫をしている」「離婚をして私の財産を奪おうとしている」――
過激な発言をブログやツイッター、ユーチューブなどを駆使して発表し、連日のように話題になっている女優の松居一代さん。それまでは「ちょっとエキセントリックな部分もあるけれど、頭がよくて商才もあるしっかり者の明るい奥さん」といった、私たちが理解できる範囲内のキャラクターが人気だったのにもかかわらず、突然の告白によって一気に「危険な人」になってしまったような印象がある。
家庭外では一見、普通の人に見えていても、ある日突然、手がつけられないほど感情をむき出しにし、洗いざらいをぶちまける「爆発妻」に変貌することは珍しいことではない。実際、騒動後に私のサロンに訪れる夫婦問題の相談者のなかにも「松居さんの気持ちがわかるような気がします」と「爆発妻」に共感する女性や、「いきなりキレはじめた妻の気持ちがわからない」と「爆発妻」に手をやく男性もいた。
今のところ松居さんほどのエネルギーは持っていなくても、いつか何かのきっかけで普通の妻が「爆発妻」に変わる可能性もある。たとえば、次の項目のなかで当てはまるものがひとつでもあれば、将来、自分の妻が「爆発妻」に変わる可能性はゼロではないといえる。
【「爆発妻」に変わる危険性チェック】
・結婚してから10年以上たっている
・過去に浮気をしたことがあり、そのときはしっかり謝罪せずにうやむやにしてしまった
・妻のグチやたわいのない話を聞くのは正直、苦手だ
・「わざわざ言わなくてもわかるだろう」と思って、言葉を省略することがよくある
・「嫁×姑」の間でトラブルがあった場合、自分の母親の肩を持つことが多い
・セックスレスだ
とくに、結婚生活が10年以上になる夫婦の場合、共に生活をしてきた年月が長い分、相手への不満や我慢してきたことが積もりに積もっているケースも多い。噴火する前の火山のようにドロドロとした熱いマグマとも呼べる感情が抑えきれずに噴出し、本人たちだけでなく周りを巻き込み、やがて大きな災害となってしまう。
「爆発妻」の暴走を止める方法
突然、怒りや不満、復讐心といったマイナスの感情をぶちまける「爆発妻」に対し、その気持ちの動きをなかなか理解することができない夫は困惑するのも当然のこと。過去に浮気をしていたことや、家事や子育てを妻に任せきりにしていたこと、義親の世話をしてもらっていることなど、自分にとって都合のよくないことは曖昧にしてやり過ごしてきたため、「なぜ、今さらキレる?」「どうして今頃になってぶちまけるんだ?」となる。
これまで妻が我慢してきたことに気づこうとせず、なんとなく許されていたような気がしていたため、まさか妻の心のなかでずっとくすぶってきたことがあるとは思っていないのだ。さらに、会話やセックスといった夫婦間のコミュニケーションであえて妻をフォローする努力も怠っているようであれば、どれだけ年月がたっても妻が抱えているマイナスの感情は小さくなっていかないもの。
そんな「爆発妻」の暴走にブレーキをかけるためのキーワードは、「肯定する」「ねぎらう」「認める」の3つ。「たしかに自分が悪かった。キミが感情的になるのも仕方ない」と肯定し、「これまで本当によくやってくれた。家族や親のことも含め、いつもありがとう」と労をねぎらい、感謝する。
そのうえで、「今、こうしていられるのはキミのおかげだよ。キミに見放されると本当に困るんだ」と妻の存在をしっかりと認めること。この3つのプロセスを、時間をかけて自分なりの思いと言葉でしっかり伝えていくことが、かたくなった妻の心をほぐす効果がある。
離婚となった場合でも、結婚生活が長い夫婦のケースでは若い夫婦のケースとは異なり、話し合いを左右するのが「財産をどう分けるか?」「子どもの親権をどちらが持つか?」といった具体的なことより、感情やプライドといった心の問題が影響する部分が大きいのも事実。だからこそ、問題解決を急がず、相手が納得できるようなかたちでじっくりアプローチしていく必要があるだろう。
(文=岡野あつこ/夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー)