「とりあえずアマゾン」に疑問を抱き始めた消費者たち…強烈なライバル浮上&人気殺到
ネット販売の強者アマゾンをどう見る?
今の時代、ネットでの買い物はアマゾンでするという人が格段に増えてきました。近い将来、メーカー各社が個別で運営しているネット通販は、顧客にとってあまり馴染みのないものになるかもしれません。消費者は、とりあえずアマゾンを訪問するという行動がすでに広がりつつあります。どのメーカーでも特異性、情緒的な部分の比重が低い商品は、すべてアマゾンやヤフーショッピング、楽天市場などに集約されてしまう可能性も十分あります。
しかし、こうしたネット通販は、機械的なアルゴリズムでお勧め商品を提示してくれるくらいで、人間的感覚の接客手法をあまりやってないように見え、まだ顧客一人ひとりの感情に合わせてカスタマイズされているようにはみえないと、宮崎氏は言います。ただ、これからもさらに強くなり続けるであろうアマゾンには、接客差別化で抵抗を続けなければいけないといいます。
実際、各メーカーが個別で運営する通販サイトを渡り歩いて比較するような、大切な商品や金額の大きいもの、贈り物などは、じっくり悩んで購入したい人が多いはず。こうしたサイトのカスタマイズツールであるヒキアゲールと、価格やレビューでの競争原理を取り入れているアマゾンは共存していくのか、もしくは棲み分けができるのか、今後ネット上における顧客獲得、顧客行動がどうなるのかが見ものです。
(文=山本康博/ビジネス・バリュー・クリエイションズ代表取締役)