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寝起き直後の歯磨きでインフルにかかりにくく? 帰宅困難な“インフル難民”が感染を拡大

文=藤原三星
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寝起き直後の歯磨きでインフルにかかりにくく? 帰宅困難な“インフル難民”が感染を拡大の画像1「Getty Images」より

 この冬の医療機関受診者数が累計542万人となり(推計、1月25日の厚生労働省発表値)、日本列島全土で猛威を振るっているインフルエンザ。感染力が強いため、「インフルエンザにかかると1週間は外出禁止」などというのは、もはや常識。そのため、罹患しないようとにかく細心の注意を払って生活せざるを得ないのだが、それでもかかってしまうのがインフルエンザの怖いところ。とはいえ、感染したからといって仕事を休めない人たちが、新たなトラブルを巻き起こしているという。

「年末にインフルエンザにかかったのですが、イベントの仕事があってどうしても休むことができず、解熱剤を飲みながら現場に出続けました。インフルだと上司に報告すると休まなければいけなくなるので、あくまでも風邪だと言い張って。そのイベントはなんとか乗りきったのですが、年明けに出社すると、そこにいたスタッフの大半がインフルに感染していたことが発覚。犯人はどう考えても僕なのですが、さすがに言い出せませんでした」(36歳イベント運営会社勤務)

 インフルに感染すると誰からうつされたのか「犯人探し」が開始されてしまうため、“首謀者”はバレないよう“隠れインフル”になるしかないというイヤな流行すら生まれつつある、このインフル大国ニッポン。家に幼児がいる家庭であれば、そうした状況はより深刻化するようだ。

「先週インフルエンザにかかったのですが、診断を受けた病院から妻に電話すると『子どもにうつると大変だから帰ってこないで』と言われてしまいまして。生後半年の子どもにはもちろんうつせないので仕方ないとは思うのですが、僕も39度の熱が出てどうしようもなく……。ただ、ビジネスホテルに泊まるのもお金がかかってしまうので、一週間にわたってサウナやマンガ喫茶を転々と泊まり歩きました。なるべくほかのお客さんと接触しないように心がけましたけど、僕からうつってしまった人もおそらくいると思います。僕が言うのも変な話ですけど、この時期、僕みたいに家に帰れないインフル難民はサウナやマンガ喫茶に潜伏しがちなので、気をつけたほうがいいと思います」(28歳不動産会社勤務)

効果的な、寝起きの歯磨き

 また、そんなパンデミック状態に便乗する不届き者も。

「うちの職場では、年明けにインフルが猛威を振るって学級閉鎖状態。でも、休んでいる人の穴埋めが大変で毎晩残業になってしまい……。こっちは予防接種もして感染しないよう努力し、社会人として当然のことをしてきたつもりなのに、なぜ休んでるやつより働かなきゃいけないんだと腹が立ってきましたよ。なので僕は、『インフルになりました』と上司にメールして、5日間ほど韓国に遊びにいってやりました。うちは診断書など不要な会社なので。南国だと日焼けするので極寒のソウルにするしかなかったんですけど、正月明けで航空費も安く、毎晩焼肉と“そっち系”のお店ざんまい。最高でしたよ」(32歳広告代理店勤務)

 自分のことしか考えていない“隠れインフル”に“インフル難民”、そして悪質な“インフル詐病”まで、さまざまな新種をも生み出した今年のインフル騒動。最後に、現場の医師に最新の予防策を聞いた。

「今年は患者さんが多くて本当に目が回るほど大変です。僕もインフルになって休みたいくらいですよ(笑)。効果的な予防策として、インフルエンザウイルスがたまりやすいドアノブや冷蔵庫にはアルコール消毒薬を。また、これはインフルエンザの権威が提唱していることなのですが、寝起きに歯磨きをすることも非常に効果的です。寝起き直後は口の中にプラーク(歯垢)がたまっていますが、口腔内のこうした雑菌はインフルエンザウイルスを体内に侵入させやすくする働きがあることが知られています。そのため、朝、できれば朝食前に歯磨きをすることは、インフルエンザの予防効果が非常に高いのです。ぜひ試してみてください」

 インフルエンザウイルス、そして悪質な“インフルトラブルメーカー”から身を守るため、細心の注意を払いたい。
(文=藤原三星)

●藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara>

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