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自分と他人の比較をやめると悩みが消える…「●●では自分が勝る」こそ嫉妬の元凶

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『人間関係の悩みがなくなる カントのヒント』(秋元康隆著、ワニブックス刊)

 職場や家庭、友人、SNSでの人間関係において悩みを抱えている人は多いだろう。そこで他者との関係を良好に築くために参考にしたいのが、哲学者のイマヌエル・カントの言説だ。カントは倫理学者であり、彼が取り組んだ倫理学という学問は、人の生き方に関わる「善とは何か」「その善をなすためには何をすべきか」といった問いに対峙し、何らかの指針を示すことを使命としている。そのカントの思想から人間関係を築く方法を紹介するのが、『人間関係の悩みがなくなる カントのヒント』(秋元康隆著、ワニブックス刊)だ。

 本書では、哲学の本場・ドイツで研究を行っているトリア大学教授の秋元康隆氏が、友人関係、親子関係、仕事の人間関係、SNSの絡んだ一般的な人間関係での他者との関係の築き方について、膨大な数のカントの名言を厳選し、わかりやすく解説する。

 他人の楽しそうなSNSの投稿を見て、自分と比較してしまったり、卑屈になってしまうことはあるかもしれない。カントは「他人との比較において己のみを尊重するのは、道義的利己主義である。己の価値は、他人との比較ではなく、道徳法則の規則と比較して判定されなければならない」としている。カントは自らのうちなる必然的な道徳性こそを尺度とすべきであり、自分の力が十全的に及ばない偶発的な結果は尺度とすべきではないと言っているのだ。

 人間性の素質として、人は自分と他人を比較してしまうもの。問題なのは、「(他のことでは負けても)勉強ではあの人に勝てるはず」と比較し、思い込むこと。これは自愛に発している。望んだ通りの結果が得られればまだよいが、そうでなければ、嫉妬や他人の不幸を喜ぶ気持ちとなって外に向いてしまう。

 他人は他人、自分は自分であり、自らの内面に目を向けて、自分らしさを追求することに関心を向けるべき。つまり、自分の頭で考え、決断し、それに従って行動すべきということだ。カントは「答え」を提示しているわけではなく、彼が提示してるのは自分で考える上での指針だ。カントの思想をヒントに、自分で考え、決断する力を養い、人間関係を良好に築く力を見つけてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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