そこで今回は、同書の著者である佐藤氏に
・家の建築・購入に当たって重視すべき点
・信頼できる業者の見分け方
・資金計画の重要点
などについて聞いてみました。
●信頼できる業者を選定する方法
–家づくりに当たって、最も重要なことはなんでしょうか?
佐藤秀雄氏(以下、佐藤) 家づくりでは、信頼できるパートナーを見つけることがとても重要です。土地探しは不動産業者、設計は設計事務所、住宅ローンは銀行、建築は住宅施工会社など、個別に依頼する人もいるかもしれません。これも間違いではありませんが、このような方法ですと、特に業界に詳しい人でない限り、多くの問題にぶつかるでしょう。
例えば、「住宅会社への支払い期日なのに融資が実行されない」「土地を購入したが、造成が必要であることがわかった」「上下水道が引き込みされておらず、追加費用が多額にかかってしまった」「上棟式や地鎮祭、ご近所への挨拶回りの費用を考えていなかった」など、予想していなかった事態が起こるものです。
そういったトラブルを防ぐためには、家づくりを考え始めた時から、引っ越しが完了するまで、すべて相談に乗ってくれるパートナーとなる会社を見つけることが重要です。相談窓口を一つにすることで、家づくりプロジェクトの進行を一括管理でき、建て主は安心してデザインや間取り、インテリアなどの計画に時間をかけることができます。
–信頼できるパートナーを見つけるコツはありますか?
佐藤 家づくりのパートナーといえば、まず思い浮かぶのが住宅会社でしょう。土地探しから、設計施工に至るまでトータルで請け負う会社であれば、一連の流れをすべて任せられます。しかし、ここで気をつけなくてはならないのが、信頼できない劣悪会社と契約しないことです。劣悪会社といっても、反社会的勢力の会社や、労働環境の悪いブラック企業という意味ではなく、依頼主にとって不利益となる会社のことです。住宅会社を選ぶ際、一般的にモデルハウスや現場完成見学会などに足を運ぶでしょう。そこで劣悪会社を見分けるポイントがあります。
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