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2023.05.25 13:29
2015.04.15 00:06
出張版・アリエナイ理科「毒のハナシ」番外編
「コンビニパンは危険」は間違い?「食品添加物は危険」のウソ、毒性誇張のまやかし
食品添加物は、添加物という概念がない時代から人類が編み出した、食品加工技術の一端です。そもそも、「100%安全」と言い切れる食べ物など存在しません。街中を歩く場合も、絶対に車にひかれないという保証はありませんが、自分がルールを守っていれば事故に遭う確率は低いので、無駄に恐れることなく街を歩けるのです。「添加物が怖いからコンビニパンを食べない」と言うのは、「交通事故が怖いから外出しない」と言っているようなものなのです。
では、「自作農園でつくった野菜なら絶対安心」といえるでしょうか。例えば、通りすがりの誰かが畑にタバコの吸い殻を捨てただけで、出荷できないレベルの毒性を含む野菜となる可能性もあります。もしかしたら、使用した肥料が粗悪な製品で、危険な毒を含んでいるかもしれません。野菜を育てる前に使用した除草剤が発がん性物質を含んでいたなど、危険性に関して可能性を言い出すとキリがないわけです。
「たられば」をすべて恐れてリスクを拒否すると、不必要に高い商品を売りつけられるカモになってしまうこともあります。生きていくためには、リスクをすべてなくすことはできません。賢く判断することが必要であり、そのためには「何を信頼するか」という目利きの基準を持つことが重要になります。
食品添加物に限れば、日本人は平均して年間で赤ちゃんの頭の大きさほどの量を摂取しているといわれていますが、それでも毎年平均寿命が延びていますから、食べたらすぐに危険が生じるということはないと考えられるのではないでしょうか。
添加物の使用量が増えるにつれ、死亡者が激増しているというデータがあるわけでもなく、添加物を怖がることは理論的とはいえません。
(文=へるどくたークラレ/サイエンスライター)
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