インカメラの画質がスマホ購入の動機につながる?
そこで、MMD研究所は第2弾としてインカメラの画質比較調査実施している。最新のスマホ端末において利用率の高いiPhone 6(アップル)、Xperia Z4(ソニーモバイルコミュニケーションズ)、AQUOS ZETA(シャープ)、Galaxy S6 edge(サムスン)、ARROWS NX(富士通)の5シリーズを対象に、朝昼夜の屋内屋外のシチュエーションで自撮りし、その画質を比較した結果、最も「キレイ」との評価を得た端末はGalaxy S6 edgeだった。
調査結果は、朝の屋内で撮影した画像の内、最もキレイと評価を得たのは、Xperia Z4で3440票(62.6%)だった。次いで、Galaxy S6 edgeが956票(17.4%)、AQUOS ZETAが410票(7.5%)、iPhone6が398票(7.2%)、ARROWS NXが288票(5.2%)。
朝の屋外では、Galaxy S6 edgeの画質評価が最も高く2560票(46.6%)。2位は1741票(31.7%)でXperia Z4、3位はAQUOS ZETAが555票(10.1%)、4位はiPhone6が319票(5.8%)、5位はARROWS NXが317票(5.8%)。
昼の屋内では、Galaxy S6 edgeが3141票(57.2%)で1位、次いでiPhone6が1278票(23.3%)、3位がXperia Z4で622票(11.3%)、以下AQUOS ZETAが312票(5.7%)、ARROWS NXが139票(2.5%)。
昼の屋外では、Galaxy S6 edgeで2808票(51.1%)、Xperia Z4が2位で1421票(25.9%)だった。3位はiPhone6が523票(9.5%)、僅差でAQUOS ZETAが518票(9.4%)で4位、5位はARROWS NXが222票(4.0%)。
「暗がりでの撮影」に対応する夜の屋内で撮影した自撮り画像については、Galaxy S6 edgeが最もキレイという回答が8割を超え最多4,484票(81.6%)を獲得した。2位はXperia Z4で428票(7.8%)、以下iPhone6が298票(5.4%)、AQUOS ZETAが256票(4.7%)、ARROWS NXが26票(0.5%)と続いた。
夜の屋外ではGalaxy S6 edgeが3973票(72.3%)で1位、Xperia Z4が1085票(19.8%)で2位、3位以下はAQUOS ZETAが256票(4.7%)、iPhone6が143票(2.6%)、ARROWS NXが35票(0.6%)と続いた。
総合的に順位を見るために各シチュエーションで獲得した票数の平均値を算出したところ、1位はGalaxy S6 edgeで平均2987票、2位はXperia Z4で平均1456票、3位はiPhone6で平均493票、4位はAQUOS ZETAで平均385票、5位はARROWS NXが平均171票を獲得する結果となった。
従来、スマホを購入するに当たっては、通話品質や料金プランで通信事業者を選び、さらに端末のOSや機能、アウトカメラの画質を比べて決めていた。今後はインカメラの画質も購入要素に加わり、その消費動向を受けてメーカー各社はインカメラの性能向上や自撮りのための新機能開発に励むようになるだろう。
(文=沼田利明/マーケティングコンサルタント)