ではなぜ、BCNランキングにおいてLAVIEはこれだけの強さを発揮しているのだろうか。
「はっきり言って、この価格帯でLAVIEだけが優れているということではありません。LAVIEと同じ価格帯のA4サイズのノートPCはどれも、性能的にはほぼ横並び。ほとんど本体のデザインや各社の多少の値付けにしか違いはありません」(同)
もちろん、搭載CPUの種類やメモリ容量などさまざまな違いで、5万円で売られているものもあれば10万円近いものもあるだろう。低スペックのCPUを搭載している5万円のPCと、そこそこのスペックのCPUを搭載している10万円のPCを比べれば、当然、動作が重いかサクサクかの違いなどが大いに出てくるはずだ。
しかし、例えば9万円台の各メーカーの製品を比較しても、スペックにほとんど差異はないということのようだ。――となると、ますますLAVIEが一強となっていることに疑問を感じる。
「家電量販店でノートPCを購入するという方は、ディスプレイされている製品を比較しながら、対応してくれる店員の説明を受けて買うことが多いでしょう。そしてこの価格帯の製品は非常に競争が熾烈で、値引き合戦もされていますし、店頭でのキャンペーンなども盛んに行われています。ですから、このランキングで差が付く一番の要因は、価格的なわずかな差。次に販売力や営業力の強さがポイントになってくるのです。NECについていえば、売り方や戦略の立て方が上手というのがあると思いますね」(同)
国内メーカーの安心感、手厚いサポートが魅力に
最近では、海外メーカー製の安価なノートPCも続々登場しているが、BCNランキングのメインとなっている家電量販店では、やはり国内メーカー製であることが大きな強みとなっているようだ。
「コンサバ思考の方に対しては、“国内メーカーの安心感”は強い打ち出しになっているでしょう。事実、NECだけではなく、富士通や東芝といった国内メーカーの購入後のサポートは、海外メーカーと比較して非常に優れているということもあります。
特にNECは、かなりサポートに力を入れているメーカーです。例えば保証の点でいえば、『〇年保証』というのがPCとは別に販売されています。コンサバ思考の方のなかには、保証だけをパッケージしたものが用意されていて、店頭で買えるという仕組みがあると、安心するという人も多いのではないでしょうか」(同)