セキュリティ企業・シマンテック社のレポートによれば、「服が透ける」ことを謳うAndroidアプリが登場している。しかも、このアプリはスパム機能を兼ね備えており、端末のアドレス帳にアクセスして、勝手にSMSでスパムメッセージを送りまくるという。
その結果、あなたのところにも、友人のアドレスから「このアプリ服透けるよ」「Androidなら入れてみ」といったメッセージが届くかもしれない。うっかりこのメッセージを信用して、記載されているURLにアクセスすると、「Infrared X-Ray」というアプリの紹介文が表示される。そこにはこんなことが書かれている。
「服が透けるカメラアプリ」「服が透けて写る! 赤外線機能搭載カメラアプリ」「【Infrared X-Ray】は、なんと洋服が透けて見えちゃう夢のようなアプリ!」「GooglePlayでは一時、問題となって削除されてしまった問題作がなんと復活」「僕はアプリ発表当日にダウンロードしたんですけど、アプリの進化はここまできたかーと衝撃を受けましたね!」「写メ撮影してくれた女の子もこの通りスッケスケですね(笑)」「今回、撮影を協力してくれた子たちもこのアプリには驚いておりましてかなりノリノリで、こんな格好やあんな格好まで……(笑)」
もちろん、このアプリに“服が透ける”機能など備わっていない。アプリをインストールして実行しても、アドレス帳の情報を盗み取られるだけだ。さらに、中指を立てた男の写真が表示されて、「このスケベ野郎!」と罵倒されるというオマケ(?)まで付いている。
さらに、ワンクリック詐欺サイトに誘導されることもあるという。勝手にアダルトサイトにアクセスしたかと思うと、気づけば“登録完了”となり、2万9000円もの利用代金を請求される。スケベ心から“服が透けるアプリ”に手を出した結果、ワンクリック詐欺に遭うという最悪の結末が待っているのである。
一方、“服が透けるアプリ”ということで言えば、2012年6月にはiPhone版のアプリが登場して話題となった。こちらはありふれたカメラアプリなのだが、服が透けて見えるかのように受け取られかねない宣伝文句で、170円で売られていた(現在は350円)。しかし、実際には服が透けないということでレビュー欄には怒りのコメントが殺到した。