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「エアコンや電気がつかない」と悲鳴…なぜアマゾンAWS障害でライフライン停止?

文=編集部
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Amazon web service(AWS)公式ステータスページより

 米Amazon web service(AWS)は25日(現地時間)、バージニア州北部のデータセンターで障害が発生したことを公式サイト上で発表した。この影響で、データ分析サービスやクラウド型CDNサービス「Amazon CloudFront」などが正常に動作しなくなった。日本国内でも25日夜から、スマート家電向けリモコン「Nature Remo」や家電用IOTデバイス「Switch Bot」などの挙動がおかしくなり、ユーザーからは「テレビや電気がつかない」などの悲鳴が聞かれた。

 Nature Remoは、外出先からスマートフォンでエアコンを操作したり、スマートスピーカーから音声でテレビや照明を操作したりすることができるシステム。同製品メーカーのNature株式会社は25日午後10時55分、同社公式アカウント上で以下のように不具合を告知した。

「Nature Remoのクラウドシステムが障害により不安定になっています。それによりNature Remoがお使いいただけない状況が発生しています。現在原因調査中です。ご迷惑をおかけして申し訳ありません」

 以後、対応を続け26日午前11時16分までに復旧したようだ。公式Twitterより引用する。

「長きに渡りご迷惑をおかけして申し訳ありません。サービスの復旧は進んでおり、9割以上のNature Remoの動作再開を確認しております。AWSの復旧告知を待って、弊社からも完全復旧のアナウンスを出す予定です。引き続きご不便をおかけしますが、今しばらくお待ち下さい。よろしくお願いいたします」

 この間、Twitter上ではユーザーからは以下のような悲鳴が相次いでいた。

「Nature Remo の障害で部屋のエアコンと電気消せなくなった」(原文ママ、以下同)

「Nature Remoがさっきまでずっと赤く点滅してたのが止まったのだけどまだ使えないっぽい。アプリも起動できない。使えなくなっていかにこれに依存した生活をしていたかが分かる」

「朝Nature Remoの調子が悪くてエアコンの電源が入って無かった」

AWSなどクラウドサービスはライフラインになっている

 AWSのステータスページによると、26日午前11時半現在まで、「解決に向けて努力を続けているとしている」。関連機器によるトラブルは北米、欧州、アジア太平洋、アフリカ、中東の各地で発生した。障害の影響で同ステータスページの更新にも不具合が起きているという。

 今回のトラブルについて、IOT関連システムメーカー関係者は次のように話す。

「真冬だったり、大規模災害の渦中だったりしなくてよかったです。暖房がつかなければ凍えてしまいますからね。AWSのような世界インフラと言っても良いクラウドデータセンターがダウンしてしまえば、もはやメーカーとしてはお手上げです。こうしたトラブルに左右されないように、ローカルAPI (Application Programming Interface)のみでシステムを構成することもできなくはありませんが、他社さんのアプリとのすり合わせなどもあり、どうしても製品としてコストが高くなってしまいます。現状、ビジネスとしてはあまり利点がありません。

 改めてAWSのようなクラウドサービスが、社会のライフラインのひとつになっていることを実感させられました」

 今回のトラブルの原因はなんだったのか。AWS側の発表が待たれる。

BusinessJournal編集部

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