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過激化する「インスタ映え競争」の闇と光…アイス持って自撮り→食べずに大量投棄事件も

文=森江利子/清談社
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アイスクリームの大量投棄がネットで大炎上

 問題は、インスタ映えする写真を撮ろうとするあまり、その行動がエスカレートしていることだろう。

 たとえば、先日にはこんなことがあった。あるツイッターユーザーが「友達と大須のかわいいアイス食べたんだけどみんなインスタ写真撮る目的だからかほとんど捨てられていてインスタの闇を感じた」と写真付きでツイートしたのだ。それによると、色とりどりのアイスクリームのコーンがほとんど手付かずのまま無残にゴミ箱に捨てられている。

 この投稿はあっという間にインターネット上で拡散されて炎上。「食べ物を粗末にするなんて許せない」「インスタグラムの闇を見た」などとインスタ女子に対する非難の声があふれ返り、インスタ映えを揶揄する「インスタ蝿」という声も上がった。

 しかし、椛島さんは「彼女たちの行為に水を差すのはナンセンス」と語る。

「もちろん、マナー違反や一部のエスカレートした迷惑行為は正されるべきでしょう。しかし、それはあくまでも一部にすぎません。最近は内容や味だけではなく見た目を重視した“インスタ映え”する商品を企画し始めている企業も出てきています。その中で、“インスタ映え”だけを追求した商品を企画する企業があっても不思議ではありません。」(同)

 つまり、マナー違反や迷惑な行為自体は許されないものだが、食べることよりも見た目を重視した商品を提供している企業にとっては、それはマナー違反や迷惑行為といえるのか? ということである。

インスタ女子と企業がつくる「インスタ経済圏」

「そもそも、今やインスタ映えは若者をターゲットにした商品に欠かせない要素です。『若者の◯◯離れ』といわれ、彼らがあまりお金を使わなくなった現在、そんな若者がお金を使い始めるきっかけである『インスタ映え消費』は無視できません。個人消費が増えることは、日本経済にとってもプラスのはずです」(同)

 インスタのフォロワー数が多く影響力が高いユーザーは「インスタグラマー」と呼ばれ、企業や商品のプロモーションを請け負う人も登場している。インスタ女子、そして彼女たちを利用する企業は「インスタ経済圏」を形成しているわけだ。

「問題行為がネット上で広まったことで、最近はインスタ映えを楽しむ女性たちを揶揄して“インスタ蝿”呼ばわりしているが、それはお門違い。趣味としてインスタを楽しむ人々を外野がとやかく言う必要はないと思います。最近では、迷惑な撮影行為を見かけると互いに注意したりマナー違反の写真にはコメントで指摘したりと、インスタ女子たちの間で自治行為も生まれているんですよ」(同)

 ちなみに、椛島さんによると、現在流行の兆しを見せているインスタ映えスポットは、夜景をバックに写真を撮れるルーフトップバーや、幻想的にライトアップされたビアガーデン。夏のナイトプールと同様に、引き続きリゾート風の“非日常感”がこの秋のトレンドになりそうだという。

「インスタ蝿」という非難の声もどこ吹く風で、夏が終わってもインスタ映えブームは続きそうだ。
(文=森江利子/清談社)

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