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phaさんのように「自分の力で未来を切り開けない」事情がないと自己申告しているプロジェクトに対して必要なのは、本当に金だったのだろうか?
むしろ、phaさんがphaのままでも生活費程度を無理なく調達できる仕組みを、彼の身になって一緒に考え、作り出す仲間ではなかったか?
そこまで承知していたうえで、CAMPFIREの運営者がphaさんのプロジェクトを容認し続けるなら、彼らはまだ「道徳をはしょっちゃった」重みに気づいていないのかもしれない。
生活費を「本の制作費」として言いくるめるような表現を見て、CAMPFIRE側が「取材や資料代に10万円もの大金がかかるなら、その内訳を詳細に加筆して再度申し込んでください」と指導しただけでも、phaさんのプロジェクトの印象は随分違ったはずだ。
働きたくても病気などの事情で自助努力ができず、どうしても収入を得にくい切実な事情を持つクリエイターのニートの創作活動を助けるなら、プロジェクトの正当性が担保され、studygiftの失敗を塗り替えられるだけのグッドニュースになったのに、本当に残念だ。●今一生(こん・いっしょう)
ライター・編集者。1997年「CreateMedia」名義で編集した『日本一醜い親への手紙』がベストセラーに。99年に発表した『完全家出マニュアル』で造語した「プチ家出」が流行。著書に『奪われた性欲』(マイコミ新書)、『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)、『プライドワーク 自分をつくる働き方』(春秋社)など多数。「オルタナ」「環境ビジネス」等で社会起業家について連載中。
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