渡邉哲也「よくわかる経済のしくみ」

移民だらけの収容島があった!カナダは流入激増で地域社会破壊、欧州では今夏10倍に増幅か


 協議のタイムリミットは、「4月いっぱいだろう」といわれていた。4月を過ぎて暖かくなってくると、より移動しやすくなった難民が何倍にも膨れ上がると同時に、すでに移動に成功した難民が家族を呼び寄せることが予想されるからだ。

 正当な難民が家族を呼び寄せるという行動を起こした場合、それを否定するのは人道的立場から考えると難しい。しかし、そうすると、収拾がつかなくなることも事実だ。

 家族を呼び寄せ、呼び寄せられた家族がまた別の親類を呼び寄せ……というふうに止まらなくなり、本来想定していた人数を超える数の移民が流入してしまう。そして、その結果、地域コミュニティが破壊される。これは、実際にオーストラリアやカナダで起きたことだ。

 これらの事情を踏まえると、5月以降、ヨーロッパの難民問題はさらに深刻化することは間違いないだろう。
(文=渡邉哲也/経済評論家)

渡邉哲也/経済評論家

作家・経済評論家。1969年生まれ。
日本大学法学部経営法学科卒業。貿易会社に勤務し独立。複数の企業を経営、内外の政治経済のリサーチや分析に定評があり、政策立案の支援、雑誌の企画監修、テレビ出演等幅広く活動しベストセラー多数、専門は国際経済から金融、経済安全保障まで多岐にわたり、100作以上の著作を刊行している。

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