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「Getty Images」より
国内経済の指標ともいえる財閥企業・サムスンが数年ぶりに大幅な減益を見せるなど、経済に陰りが見え始めている韓国では、ここ数年、ベンチャーブームが再来しているとされている。
韓国の第1次ベンチャーブームは、インターネットが普及し始めた1990年から2000年前半に起こった。1997年にはアジア通貨危機で壊滅的な経済的大不況に見舞われることになるが、前後数年間にスタートアップやベンチャー企業への投資が急増することになる。現在、韓国大手IT企業として不動の地位を築き上げたNAVERやkakao、また大手ゲーム企業各社の登場時期も、その第1次ベンチャーブームと軌を一にする。
韓国最大のポータルサイトに成長した「NAVER」のトップページ
一方で、「猫も杓子もベンチャー投資という風潮に煽られ、大きく損をした人々も少なくなかった」(現地記者)というような話は、韓国社会では語り草になっている。昨今、韓国では世界的にもまれにみる仮想通貨ブームが起きているが、当時はそれに近い様相を呈していたのかもしれない。
あれから十数年の月日が経過した現在、財閥や大企業偏重に対する世間の批判の声が高まってきた国内政治の影響か、経済不況の出口が見えない悲壮感からか、はたまたAIが囲碁で棋士を負かしてしまった「アルファ碁ショック」などをきっかけにインターネットに続くテック系事業に夢を見る人々が増えたせいか、もしくはそれら複合的な要因によってか……とにかく、韓国でベンチャーブームが再燃しつつあるのだ。
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