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中国で新型コロナ感染爆発、未知の変異株?医療崩壊、死者も激増で火葬場がパンク

文・取材=深月ユリア/ジャーナリスト
中国で新型コロナ感染爆発、未知の変異株?
「Getty Images」より

 中国で新型コロナウイルスが急速に感染拡大しているという。

 中国はたび重なるデモの影響もあって、2年余り続けてきた「ゼロコロナ政策」を先月から撤廃して「ウィズコロナ政策」に転換した。これまではPCR検査を徹底してきたが検査に制限をかけ、テレワークを徹底した政策は「軽症なら仕事をしろ」という風潮に変わり、国民はマスクを外した。あまりにも極端な政策の変化は、新型コロナの感染爆発を引き起こしている。

 中国政府は昨年12月25日から、1日当たりの感染者数・死者数を公表していないが、欧米メディアの複数の報道によると、地域ごとに異なるものの50~90%もの市民が新型コロナに感染していると推定している。また、新型コロナによる重傷者も増え、「病床が足りず、床に寝ている患者がいる」「死者も激増し、火葬場が足りない」といった報道もある。

 しかし、中国政府は1月4日、「本日の死者は1人だけ」と発表。さらに、 駐日特命全権大使の孔鉉佑氏はTwitterで次のようにつぶやいている。

「中国政府は常に人民第一、生命第一を貫き、中華人一人ひとりの生命の安全と健康を守るために全力を尽くし、ウイルスが最も広がった難しい時期を有効に乗り切った。世界的に見ても、中国の重症化率と死亡率は最も低い。中国の平均寿命は77.3歳から78.2歳に延びた」

 中国の大使館・メディアは、1月21日から27日まで7連休となる春節での観光業の活性化に期待を寄せている。実際に中国では何が起きているのか。何が真実なのか。

 上海と日本を往来するコンサルタント会社勤務のA氏(50代男性)によると、少なくとも上海では感染が急拡大して医療崩壊を起こしているという。

「上海では8割くらいの知人が感染していますね。軽症が多いですが、高齢者は多数亡くなっています。病床が足りず、医療崩壊しています。また火葬場が不足し、増設されています。霊安室が不足して病院の駐車場を遺体安置所として使用したりしています。一方で経済は活性化し、飲食店も繁盛していますね。しかし、陽性者が多いので、入店を新型コロナに感染したことがない人や陰性者に限定する飲食店もありますね」

 東京都内で中華料理店を経営するB氏(40代女性)は昨年12月に3週間、中国南西部の福建省に帰省した際の様子を次のように語る。

「私は12月初旬からクリスマス前まで、中国南西部の福建省に帰省しました。12月初めは皆マスクをしていて、周囲に感染者はいませんでした。しかし、ゼロコロナに反対するデモが起き、クリスマスくらいから政策が変わり、皆がマスクを外して外出しました。中国でもクリスマスから年始にかけて休暇があるので、ゼロコロナ政策を廃止した時期と、あちこちへ遊びに行く時期が重なったのも、感染者が増えた原因かと思います」

 1月に入ってから、福建省に住むB氏の知人2人が新型コロナに感染したそうだ。

「福建省は上海や北京に比べると空気が綺麗なので、メディアで報道されているような医療崩壊状態にはありません。ネガティブな報道ばかりされていますが、他の地域はもっと感染者が多いのでしょうか。私の周りでは最近、2人感染しました。20代男性と40代女性です。発熱、倦怠感、味覚・嗅覚障害を感じて、PCR検査をしたら新型コロナだと診断されました。どの株かは不明です」(同)

 都市部で大気汚染が問題視されている上海と福建省では、感染状況に大きな隔たりがあるようだ。福建省は森林が面積の57%も占める地域なので空気が綺麗だという。

「感染した2人とも、中国製ワクチンを3回接種していたので、軽症で済みました。20代男性は1日で快復、40代女性は2日で快復しました。周囲のほとんどの知人がワクチンを3回、少なくとも2回打っていますね。中国製ワクチンは一定の効果はあると思います」(同)

 特に西側のメディアでは「中国製ワクチンはあまり効果がない」とする報道もあるが、一定の効果はあるということだろうか。中国政府の極端な「隠蔽主義」は、同国製のワクチンに対して「効果がない」という疑心暗鬼を生み、極端な陰謀論を形成しているのかもしれない。

 しかし、ワクチンが一定の効果があるのであれば、なぜ今、中国でコロナが感染拡大しているのか。清王朝最後の皇帝(ラストエンペラー)の末裔で、中国の医学博士(小児科、総合内科)・三好医院の副院長、青川昊太郎(愛新覚羅肇宇)氏は、中国製ワクチンに一定の効果を認める。

「ゼロコロナ政策中に2年間ロックダウンしていたので、中国人は免役力が弱っています。中国製ワクチンは、一定の効果はあります」

 ちなみに、 2021年6月に世界保健機関(WHO)が発表したガイダンスによると、中国シノバックス製ワクチンは「接種者の51%の感染を予防し、100%の接種者の重症化と入院を防ぐ」という。また、中国シノファーム製ワクチンに関しては「79%の接種者に感染予防・重症化・入院予防の効果がある」としている。

「一定の効果があるとはいえ、ファイザーやモデルナ、ノババックスなどに比べて弱いワクチンです。大半の国民が新型コロナに免役力が弱っていて抗体もできていないのに、一気に皆が外出したら感染しやすくなりますね。

 また、推測ですが、中国で感染爆発しているのはオミクロン株ではなく、新しい変異株だと思います。そうであれば、現在の中国製ワクチンが効かない可能性もあります。しかし、新しい変異株が流行っていたとしても、中国政府は発表しないでしょう。

 現在の習近平の独裁体制に関して国民の反発は強く、中国共産党政府はこれ以上、政権を揺るがせないためにネガティブな情報を隠蔽します。そもそも、PCR検査もしなくなりましたから。今は中国に来ないほうが安全でしょう」(青川医師)

 なるほど、中国で流行っているのは“未知の変異株”の可能性があるということか。そうだとしたら、中国製ワクチンに限らず、ファイザー、モデルナ、ノババックスでも効果があるかは不明だ。

 中国の感染状況も深刻だが、日本国内でも残念ながら新型コロナの死者数が連日最多を記録している。中国の状況から学ぶべきことは、「日頃から免役力をつけること」、そして「マスクなど最低限の感染対策を怠らないこと」だろう。

(文・取材=深月ユリア/ジャーナリスト)

深月ユリア/ジャーナリスト

深月ユリア/ジャーナリスト

慶応義塾大学法学部政治学科卒業。深月事務所代表。数々の媒体で執筆し、女優、モデル、ベリーダンサー、FMラジオパーソナリティーとしても活動。動物愛護活動も精力的に行う。テレビ神奈川の番組「地球と共生するアニマルウェルフェア」を自社でプロデュース。著書『世界の予言2.0 陰謀論を越えていけ キリストの再臨は人口知能とともに』(明窓出版)など。

Twitter:@witchyuria

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