事実婚に形式婚と同様の法的地位を認めない限り、少子化の進行は止められない理由

筆者提供
 こんにちは。江端智一です。

 当サイト記事『出産させないシステムが完成した日本~破滅衝動=結婚をなぜ越えられないのか?』において、日本では婚外子が受け入れられにくいため結婚が出産の前提となっているが、結婚という最初のハードルを越えられず、その結果、出産に到達することができないようになっている、という話をしました。

 以前、知財の法学ゼミに通っていた時、以下のような質問をされたことがあります。

「結婚(婚姻)は、当事者間の愛情で成立する。YesかNoか」

 答えは、No。

「結婚は、婚姻届を提出するという行政上の手続きを行い、受理されることで成立する」が正解、と教えてもらいました。

 結婚とは、両性の合意が必要(憲法24条)ですが、愛情の有無は実体的な成立要件になっていません(実体的要件は、年齢・重婚・近親者婚の制限くらい)。形式的には、書類の記載事項さえ満たせば成立する、あなたと、あなたのパートナーと、国家(行政庁)による三者間の形式的な法律行為にすぎません。

 結婚という最初のハードルが高いと感じるなら、その制度を使わずに、好きな人とともに生活(いわゆる「事実婚」)をしながら、子どもを産み育ててもいいのですし、そもそも、パートナーと一緒に人生を生きていくことを、わざわざ「お上(行政庁)」に届け出なければならないというのも、なんか変な気がします。

BusinessJournal編集部

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