地震や台風などの大災害のとき、被災地に入って救助活動や支援活動をしてくれるのが自衛隊だ。自然災害の多い近年ということでお世話になったという経験のある人もいるだろう。
■使用済みカイロは〇〇として再利用できる
自衛隊は、人命救助をはじめ、災害時のトラブル対処のプロ。そんな自衛隊のテクニックやアイデアを紹介しているのが『自衛隊防災BOOK』(マガジンハウス著、マガジンハウス刊)だ。
本書に掲載されている自衛隊のノウハウには、災害時だけでなく日常生活でも使えるものも多い。たとえば、こんなノウハウは覚えておくと役立つはずだ。
・静電気のビリビリを防ぐ方法
冬によくあるのがドアノブを触ったときに起こる静電気。不発弾の処理を行う自衛隊にとって、静電気は命に係わるものだ。静電気で誤作動が起きないように「アースよし!」と言いながら地面に手を当てることで、体に溜まった静電気を放電する。
私たちも簡単にできるノウハウだが、日常生活の中でいきなりしゃがんで地面を触るのはおかしいので、壁を触って放電するのがいいかもしれない。
・腰を痛めずに重い荷物を持ち上げる方法
年末は大掃除で重い荷物を運ぶことも増える。そのとき、怖いのがギックリ腰や腰を痛めること。そんなことにならないために、自衛隊式の荷物の持ち上げ方がある。
「片足をずらして座り、荷物に手をかける→荷物を体に引き寄せながら立ち上がる→前かがみにならないように、頭から腰までをまっすぐにして持ち上げる」というもの。
という手順で荷物を持ち上げると腰を痛めずにすむ。しゃがまず、荷物を体から離して持ち上げると、腰を痛める原因になるので要注意。
・使い捨てカイロを二次利用する方法
冬によく使うのが使い捨てカイロは、なんと防臭剤として二次利用できるのだそう。カイロの中身の活性炭は、臭いや湿気を吸収する効果があるため、ブーツや冷蔵庫の中に入れておくと、防臭剤として使えるという。
・開きにくいビンのふたを開ける方法
きつく締まっているビンのふたが開かないときに使えるのが輪ゴムだ。ビンのふたのフチに輪ゴムを1、2本、三重から五重に巻く。そして、フタを回せば外れる。輪ゴムが滑り止めの役目を果たしてくれるのだ。
本書は昨年8月出版され、今なお書店でよく見かける一冊。今年10月には第2弾となる『自衛隊防災BOOK 2』が出版されている。
台風や地震で自分の住んでいる地域がいつ被災するかもわからない。日常生活や災害時で使える自衛隊のテクニックを知り、使えるものは普段から使って慣れておけば、災害などのいざというときにも役立つはずだ。「災害大国」と呼ばれる日本に住むなら、ぜひ読んでおきたい本である。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。