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考えてもみよう。「能力抜群で、性格の悪い上司」よりも、「単に不出来な上司」のほうがよほどいいのではないだろうか。
「女性枠」の存在自体は特殊ではない
さて、「“女性枠”で下駄を履いて出世した女性管理職」の存在について、どう考えるべきだろうか。
すぐにわかることは、男性でもコネ入社もあれば、学閥人事もあるし、血筋がいいだけで出世する無能な幹部社員は数多(あまた)いる。「女性枠」の存在自体は、これらと比較して特殊におかしいわけではない。
もっとも、人事は経営にとって最重要ともいえる重大事であり、「適材適所」からの乖離は、組織にとって大きな損失だ。加えて、アンフェアな人事は組織の志気を大いに損なう。あえて背中を押すなら、「この会社の人事がフェアでない」との確信は、それ単独で転職していい理由に十分なり得る。転職を検討してもよい。
ただし、必ずより良い転職先を確保してから辞めることが必須であり、加えて、転職先でも再び同様の不満を持つ確率が非常に大きいことを心得ておくべきだ。
結局、「我慢してやり過ごすことができる」という能力こそが、ビジネスパーソンにとっては、最大の武器なのかもしれない。
(文=山崎元/楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表)
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