勝ちグセは目標を達成していくなかで形成されていきますが、目標というと何か大きなものでなければならないと考えがちになりますが、大きな目標を立てる必要はありません。小さな目標を多く立てることも非常に大事です。小さな目標を多く立て、その目標をひとつずつクリアしていくのです。しかし小さな成功体験とはいえ、積み重ねていくのは時間がかかります。
それでは、比較的短期間で自信をつける方法はないものでしょうか。実は、短期間で自信を身につける方法はあります。それは、常に自信があるように振る舞えばいいだけです。自信の根拠はなくても構いません。自信をつけるという意味においては、「根拠のない自信」は非常に合理的な方法です。根拠は後付けすればいいのです。
自信のない人の多くに共通する特徴があります。それは、「自信は根拠がないとダメだ」と思っていることです。順序でいうと、「根拠」→「自信のある状態」となっています。ここで発想の転換を行います。順序を「自信のある状態」←「根拠」というように、後付けするのです。
根拠のない自信という表現は、悪い意味で使われることが少なくありません。根拠のない自信を持っていると、冷ややかな目で見られたり、敬遠されることもあります。多少の我慢や忍耐が必要になるかもしれません。
しかし、根拠のない自信は、最初はぎこちなくても、しばらくするとそれが板についてきて、やがて根拠のある自信に変わっていきます。傲慢にならない程度で、常に堂々と振る舞えばいいのです。
王者になりたければ、王者のように振る舞うのが一番の近道です。たったこれだけを、やるかやらないかです。お金もかからず、合理的で費用対効果の高い取り組みは、ほかには見当たらないでしょう。本当に驚くほど簡単に自信がついていきます。
不確実性が高まっている時代において、自信を持って決断を下すことができるビジネスパーソンは重宝されます。このようなわけで、謙虚であることも大事ですが、まずは自信あふれるビジネスパーソンを目指すことが合理的だと筆者は考えます。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)
●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。