2021年を振り返って、もっとも活躍した女子アナとしては、果たしてどんな顔ぶれが並ぶのか。
今回から5回にわたって民放キー局5局それぞれの女子アナを、2021年の活躍度順にランキングしていくことにしよう。第1回目はテレビ朝日編である。
まず第5位は、2005年入社の久保田直子アナ(40)だ。現在は『大下容子!ワイドスクランブル』の火・水のコーナー担当など5本のレギュラーを持っている。なかでも進行役を務める『マツコ&有吉 かりそめ天国』での気取らないキャラクターは言うことナシ。マツコ・デラックスと有吉弘行という2人のクセ者相手に、ありのままの自分をさらけ出す姿は好感度高である。ときに他人には隠しておきたいエピソードを語るなどして、ちゃんと笑いを取っている点もポイントが高い。
また、各種スポーツ中継でも欠かせない存在である。特に2021年は東京五輪の中継も担当と、大活躍であった。30代後半で開花した“遅咲き”の女子アナに、来年も期待したい。
第4位は“テレ朝の女王”弘中綾香アナ(30)だ。現在、3本のレギュラーバラエティを抱えているが、そのうちのひとつである冠番組の『ノブナカなんなん?』は、今年10月の改編期に土曜のプライムタイムからゴールデンタイムへと枠移動を果たすなど、さすがは今をときめく人気女子アナ。
また、解答者として不定期出演する『クイズプレゼンバラエティーQさま!!』でも、慶應義塾大学卒の才媛らしい名解答を連発、団体戦ではチームに欠かせない戦力になっている。 さらに、忙しいなか2月にフォトエッセイ集『弘中綾香の純度100%』(マガジンハウス)、7月には写真集『ひろなかのなか』(講談社)の2冊を刊行。盤石すぎるほど盤石な活躍ぶりをみせてくれたといえよう。
ベスト3は?
いよいよここからはベスト3の発表だ。まず第3位は16年入社の森川夕貴アナ(28)である。森川アナといえば、この秋まで『報道ステーション』の木・金の女性メインキャスターを担当していたが、番組リニューアルに伴って卒業。代わって平日夕方の『スーパーJチャンネル』の火~金メインキャスターに起用された。
さらに、『サンデーステーション』のメインキャスターは続投と、入社以来一貫して報道畑をメインに歩いている。それもこれも、清楚で上品で、28歳という若さの割にしっかりしたイメージを漂わせている点が大きい。そして何より安定感が抜群である。夜の顔から夕方の顔へと華麗に転身を遂げたテレ朝のニュース番組期待のホープには、今後ますますの活躍が期待されよう。
第2位は“大ベテラン”大下容子アナ(51)である。2020年6月26日付で役員待遇のエグゼクティブアナウンサーに昇進したが、その後も局の現職最年長の女子アナとしてお昼の冠番組『大下容子ワイド! スクランブル』のメインキャスターを堂々と務めるほか、特別番組への出演を続けている点は大きい。特に2021年10月31日に行われた衆議院選挙の開票速報番組『選挙ステーション2021』では、元NHK政治部記者の大越健介キャスターとタッグを組んでMCを担当。ベテランの安定感を発揮し、慌ただしいスタジオをきっちりと仕切ってくれた。齢50を超えても衰えることなく、ますます輝きを放っている。
さて、注目の第1位である。入社2年目の若手・安藤萌々アナだ。安藤アナといえば、2020年4月1日の入社式直前に『グッド! モーニング』でいきなりデビューを飾ったことで話題になった。同番組では月~金の女性サブキャスターとしてスポーツコーナーや交通情報を担当。さらに同年11月からは『サンデーステーション』でスポーツキャスターを任されている。
そんな彼女が、2021年3月末で『グッド! モーニング』を卒業すると、すぐに『報道ステーション』の月~木のスポーツキャスターに抜擢された。つまり、継続出演している『サンデーステーション』を含め週6日、夜のニュース番組でスポーツコーナーを担当しているのである。言うまでもなく、東京五輪中継でも入社2年目とは思えないほど出番が多く、大活躍も大活躍。もはやテレ朝の“スポーツの顔”といえるが、局として何がなんでも安藤アナを一人前のスポーツキャスターに育てようという意志が感じられる。
『報道ステーション』のスポーツコーナーの最後を飾る“熱盛”のVTR振りでは、たまにスベることがあるが、それもご愛嬌。今後ますます活躍するだろうという期待を込めて、文句なしの第1位である。
最後に、惜しくもベスト5入りを逃した女子アナを2名、紹介しよう。入社2年目の渡辺瑠海アナ(24)と新人の田原萌々アナ(23)だ。渡辺アナは10月からリニューアルされた『報道ステーション』の月~木のメインキャスターの1人として大抜擢、田原アナも同じく10月から夕方の『スーパーJチャンネル』にニュースコーナー担当キャスターとして起用された。猛烈な勢いで追い込んできた形だが、惜しくも届かなかった。それでも、2022年の活躍は期待大で、とても楽しみな存在である。