言われたことをいちいち気にしてしまう。なんだか自分は嫌われているのか不安になってしまう。こうしたマイナスの感情に振り回されてしまうことはないだろうか。では、どうしたら「気にしない心」を手に入れることができるのだろう。
『いちいち気にしない心が手に入る本』(三笠書房刊)は、対人心理学のスペシャリストである心理学者の内藤誼人氏が、心理学的な裏付けをもとに心を軽くするための方法を紹介する。ここでは本書からそのメソッドの一つをご紹介しよう。
ナルシストは、世間的にあまり評判がよくないだろう。だが、実はナルシストのほうが神経質にならず、生きづらさを感じないですむことが心理学の実験からも明らかになっていると内藤氏は指摘する。
イギリス・サウサンプトン大学のコンスタンティン・セディキデス氏は「ナルシストほど心理的に健康」とする論文を発表している。
この論文によれば、ナルシシズムは、悲しみや抑うつをやわらげたり、日々の孤独感や不安を感じにくくさせるという。しかも、神経質になりにくくし、主観的健康度を高めてくれるというのだ。
また、ナルシストは根拠なく自分の未来は希望にあふれていると信じている。つまり、楽観的だ。彼らは不安やクヨクヨとは無縁なのである。
とはいっても、急にナルシストになることはできない。一体どう自分を変えていけばいいのか。
内藤氏は、ナルシストになるには、「自分のいいところ」を紙に100個書き出す。そして、書き出した「自分のいいところ」を声に出して読み上げることをあげる。つまり、「自分のいいところ」に注目すると、セルフイメージも変わるのだ。
「気にしない心」を身につけることで、心も軽くなる。そうすれば、周りの人に振り回されたり、人にどう思われているか気にしすぎたり、小さなことでくよくよすることもなくなるはずだ。気にしすぎて疲れてしまう。そんな人は、本書を参考にしてみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。