新聞やTV、ラジオだけでなく、大量のネットメディアに接し、日々ニュースに囲まれている私たち。
しかし、そのニュース、本当に分かっていますか?目の前に現れる情報を受け流すのではなく、その意味を捉え、「楽しむ」ことが出来るようになるには、一体どうしたら良いのでしょうか。
『ニュース、みてますか? プロの「知的視点」が2時間で身につく』(杉江義浩/著、ワニブックス/刊)は、NHKで長年ディレクターとして活躍していた杉江さんが執筆した、「ニュースの見方」について指南する一冊。杉江さんは、池上彰さんと共にNHKの「週刊こどもニュース」を作り上げた、異才の放送プロデューサーです。
ニュースは“エンターテイメント”だ!
杉江さんは、実は「週刊こどもニュース」に携わるようになるまで、TVや新聞で見るニュースにはあまり興味がなく、「つまらない」と感じていたそうです。そんな杉江さんですが、ニュースを楽しいと思えるように努力したところ、2つのことに気づいたといいます。
まず1つめは「ニュースを楽しめるか、楽しめないか」は紙一重だ、ということ。ニュースでは「官房長官」という人物がたびたび発言しますが、これが一体どんな人で、どれほどの重要性を持っているのかと聞かれてパッと答えられる人は少ないのではないでしょうか。
“カンボウチョウカン”という言葉の意味がよく分からないと、耳はその発言を「自分には関係のないもの」と、聞くことを拒否してしまい、頭に入りません。しかし、「官房とは、昔の中国の言葉で、皇帝のそばで仕える人たちの部屋のこと。つまり官房長官とは、総理大臣を支えるトップの人だよ」と教えてもらったらどうでしょう? 「この偉い人は。一体何を言おうとしているのだろう?」と一気に興味が沸いてくるのではないでしょうか。
「吉田調書」、「官官接待」、「吉田証言」といった、無機質な語でも、その内容を知っていれば、ニュースが自分にとってワクワクするものになってきます。
2つめは、「一度ニュースの楽しみ方を覚えてしまった人はニュース中毒になる」ということ。一度ニュースを面白いと感じたら、もう後戻りできません。ニュースを消費するだけでなく自分の頭で考え始め、自分なりの考えを持ち、あらゆる手段を使って調べ始めます。さらには、自分が知ったことを他人に解説したくてたまらなくなる人も出てきます。これこそが「教養」です。ニュースを楽しむことが出来れば、自然と教養が身につくようになり、ビジネスにも即役立つ「伝える力」も日々磨かれていくことになります。
本書には、長年報道産業に従事してきた杉江さんだからこそ書ける、「ニュースを楽しむためのノウハウ」がぎっしり詰まっています。
「超基礎知識」から「報道の裏側」、「読み解き方・楽しみ方」、さらにはニュースの「使い方」まで、徹底解説。ニュース初心者はもちろん、中・上級者でも楽しめます。これでニュースがグッと身近になるはずですよ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。