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“保存食を買いあさる市民”報道も、ただのセール中!?

また日本の報道機関が捏造!? 北朝鮮ミサイル騒動の時、韓国は平和そのものだった!

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 同地の駐車場には観光バスが8台も駐車してあり、一般の国民が山周辺に咲いている桜で花見をしているのである。韓国の花見は日本のように酒を飲むのではなく、歩いて花を愛でるのが主流とのことであるが、小さな子供連れも見られるほど「平和」「のどか」な光景であり、とても日本の報道などは信じられる状態ではないのである。

 烏頭山のあるパジュ市内にはさすがに兵士がいたが、それは基本的には米韓軍事演習によるものか、国境の警備のための交代要員であり、臨戦態勢にはない。所持している銃も背中から下げている状態で、引き金に指がかかっているほど緊迫した状態とは程遠い。若い兵士がふざけ合っている姿さえ何回も目撃したほどである。

 「緊迫する韓国」の実態レポートとして、少々長めに書いたが、結局、日本での報道はなんだったのか?

 韓国のテレビ局関係者は、「日本のテレビ局は、何もないときにニュースを作って映像を流さなければならないから大変なのですね。ちょうどボストンマラソンで爆弾事件があったから、北朝鮮の報道はなくなるでしょう。まあ、北朝鮮からミサイルが飛んでくる可能性よりも、はるかに影響が少ないアメリカのテロのほうが大きなニュースになるということは、日本はミサイルの危険がないということを知っていて、それまで報道していたのでしょう。報道することのない時期の報道担当者が、ニュースを作ってしまうものなんです」と、日本のテレビ局の「危機の捏造」をあまり快く思っていない口調であった。

 一方、現地の観光関係者は「NHK(韓国では衛星放送でNHKを見ることができる)が、韓国が危険だと言ったので、日本人観光客が激減した。もともと2012年夏、李大統領の『竹島関連』の言動により日本人観光客は減ってしまい、アベノミクスでまた減り、そして今回の北朝鮮報道によって、以前の10分の1になってしまった。明洞では、道で日本語を聞くことがなくなった。これは、NHKによる、日本人観光客を韓国から離れさせて韓国経済を疲弊させる、陰謀ではないのか」と怒り心頭であった。

 もちろん、韓国そのものが朝鮮戦争勃発以来、いまも戦時中であることは間違いがない。しかし、今回のように危機を煽る報道は、実際に韓国に行ってみれば、間違いでしかないことは明らかである。物事を正確に伝える、ニュースを捏造しないというのは放送法上当たり前であり、これは日本の報道機関が、またその禁を破った例である。そして、「韓国寄りの報道」などと言われる一方、当のその国に「陰謀的」と言われてしまう。日本の報道機関は、主観的な報道をしない、そしてニュースを捏造しないということを、いつになったら学習するのであろうか。この記述が間違っているという人があるなら、ぜひ現場に行って見てきてはいかがであろうか?
(文=宇田川敬介/国会ジャーナリスト)

BusinessJournal編集部

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