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カジノ法案審議入り、重要論点を総点検 公営or民営、誘致活動、参入と入場の規制

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「Thinkstock」より
 カジノ合法化を含む「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」(IR推進法案)が、ついに先の第186回通常国会で審議入りした。さらに、閉会後の7月には、IR(統合型リゾート)の整備に向け、政府は内閣官房に関係省庁の官僚で構成される検討チームを発足させた。内閣府、財務省、経済産業省、総務省、法務省、国土交通省、厚生労働省、金融庁、警察庁から10人のスタッフが内閣官房副長官補付として集められ、審議官1人、参事官2人の役職者も含まれるという。法案成立前であるにもかかわらず、実務者としては重量級といえる布陣であり、安倍政権のIR実現に向けた並々ならぬ意気込みが感じられる。

 IR推進法案は秋の臨時国会でも審議され、成立する可能性がより高まりつつあるのは間違いない。他方で、日本弁護士連合会が廃案を求める意見書を発表したほか、全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会などの組織による反対運動も活発化している。同法案をめぐっては、秋の臨時国会で波乱含みの緊迫した展開となることもあり得る。

 国民が、カジノを含むIR実現のメリットとデメリットを正確に判断するためには、できるだけ多くの情報に基づいた熟議が必要であるが、国会における審議の具体的中身はほとんど報道されていない。重要な論点を含むものであるので、以下に紹介したい(紹介する議員の答弁などは、特に断りない限り、6月18日に行われた第186回国会衆議院内閣委員会でのものである)。

●「カジノ」の定義~パチンコやパチスロも含むか?

 意外に思われるかもしれないが、IR推進法案において、賭博行為たる「カジノ」とは何を指すのかは、定義されていない。さらに言えば、「カジノ施設」についても、「別に法律で定めるところによりカジノ管理委員会の許可を受けた民間事業者により特定複合観光施設区域において設置され、及び運営されるものに限る」と規定されているだけであり、具体的にいかなる施設を指すのかの定義はされていない。

 この点について、法案の提案者である柿沢未途議員(結いの党)は、「ルーレット、さいころ、トランプ、スロットマシンその他の器具等を用いて金銭を賭する、かけるゲーミングを行うこと。また、その場所をカジノという場合もあります」と答弁している。

 そうすると、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風営法)によって「賭博」ではなく「遊技」として規定されているパチンコやパチスロが「カジノ施設」に設置された場合、どうなるのかという疑問が生ずる。