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深刻な実家整理問題、激増する老朽化マンション…どう解決?超高層型は廃墟化の恐れ

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「Thinkstock」より
「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/8月23日号)は『実家の片づけ』という特集を組んでいる。「親が残した荷物の整理から実家相続、売却まで。放置された実家は空き家として地域にも影響を与える。個人も社会も、実家問題に向き合う時だ」と、放置される実家問題にスポットを当てている。

 夏休みに久しぶりに帰省して、実家にまたモノが増えている現実を前に、身につまされる読者も多いはずだ。100円ショップやインターネット通信販売、テレビショッピングで購入したモノの山を処分するのは、将来の自分たちだ。

 特集記事『きっかけを逃さない 親とのコミュニケーション術』では、早い段階で親とのコミュニケーションを図り、整理整頓させていくことが大事だという。

「親世代には日用品のストックがないと不安でたまらなくなる人も多いもの。さらに『もったいない』という意識が強いのも親世代の特徴で、まだ使える物を捨てることに強い抵抗を示す」ため、「捨てろ」という言葉は禁句。

 まずは、「地震が起きたら危ない」「つまずいたら危ない」と、安全のためを理由に説得する。また、孫が遊びやすくなるというメリットを強調し、親に自ら片づけをしたくなるように誘導。

 親が「まだ使えるから」「頂き物だから」などと捨てるのを渋った時には、納戸などのスペースを一時保管場所として用意し、判断を留保することも一方法だという。「捨てずに、あそこにちゃんと取ってある」ということが、親世代にとっては大きな安心感なのだ。

●老朽マンションの困難な立て替え

 今回の同誌の中で、多くのビジネスパーソンが知っておきたい情報は、老朽不動産、なかでも老朽マンション問題だ。

 特集記事『老朽マンション「解散」時代』によれば、日本の分譲マンション供給は1950年代から始まり、ストック数は約600万戸に達する。しかし建て替え実績は2013年4月時点でわずかに183件、約1万4000戸にすぎないのだ。64年の東京オリンピック開催前の建築ブームのさなかに建てられた分譲マンションは、建て替えを検討すべき時期になっている。

 東京・信濃町駅近くにある築53年の分譲マンションSは住民も高齢化。「総戸数28のうち、区分所有者本人が暮らしている住戸は10のみ。半分近くが賃貸や事務所に使われ、空室も6戸あった」という。

 さらに、この分譲マンションSは「現行の建築基準法に適合しない『既存不適格』と呼ばれる建物だった。建て替えれば容積率を1割以上減らす必要がある。建て替え費用を自己負担するだけでなく、建て替えた後の専有面積も狭くなる。過去に成功したことがないケースだった」。

 負担の重い建て替えに応じる住民は少なかったが「きっかけは11年3月の東日本大震災。さすがに住民全員が首都圏で地震が起きたら危険だと認識し、建て替えを決議した」。