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バブルのニュースアプリは“ただ乗り”?大量資金投入も、継続可能性に疑念の見方も

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「Thinkstock」より
「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/10月11日号)は『新聞・テレビ動乱』という特集を組んでいる。「朝日新聞で注目が集まるメディア業界は今、変革期を迎えている。ニュースアプリや動画コンテンツが続々登場する中、最後に生き残るのはどこか」という内容だ。

 新聞は購読者数が激減、テレビは視聴率の減少傾向が止まらない。既存メディアを見ているのは、40~50代を境にした上の世代。30代より下の層は既存メディアより新興メディアが中心だ。

 しかし、提供される情報に違いはない。既存メディアのビジネスモデル(新聞の販売店制度など)が時代に合わなくなっていたり(特集記事『新聞編 アンチ朝日キャンペーンはいつまで続くのか 朝日騒動が示す 新聞の旧態依然』)、紙にこだわりデジタル化に追いついていない(特集記事『デジタル化対応の明と暗 大手各紙のデジタル戦略』)ために、新しいメディアに収益を奪われているというのが現状だ。

 そして新興メディアは大量にテレビCMを流して、既存メディアのお得意様となり、新興メディアにニュースなどのコンテンツを提供しているのは既存メディアという補完関係になっているのだ。

 例えば、特集記事『新興メディア編 沸騰するニュースアプリの実態とは 人とカネが集まる新バブルの震源地』では、テレビCMが盛んに流れているニュースアプリが認知度を急激に上げている様子を伝えている。特にダウンロード数が約600万のグノシー、約500万のスマートニュースがその旗手といえるだろう。

「今年はグノシーがKDDIなどから6月までに24億円を調達。使い道はほぼCMで、すでに10億円以上を投じている。スマートニュースは8月にグリーやミクシィから36億円を調達。同社もCMや10月から配信する米国版アプリの開発に充当する」(同記事より)

 要するに、テレビCMで知名度を高めるための資金が大量に流入するという、ゲームアプリ業界の株高バブルと同様の現象が起きているわけだが、バブルなだけに中身が伴っていない。

「課題は、記事の提供元との関係だ。提供元は人件費、取材費などのコストをかけて良質な記事の制作に努めている。多くのニュースアプリは提供元から配信の許諾を得ているだけで対価を払っていなかった。リンクで配信元サイトに送客しているから、というのが理屈だが、“ただ乗りしている”と言われても否定できないだろう」(同記事より)