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【現地ルポ】タイで不動産バブル?日本企業殺到で不動産高騰の街 値崩れの不安材料も

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日本人駐在員の急増により、不動産バブルが起きているタイ南部の小さな町、シラチャー

 今月14日に行われた第47回衆議院議員総選挙で安倍政権が信任されたことを受け、アベノミクスの方針継続は事実上確定した。これにより為替相場では円安のトレンドは止まらず、26日現在の対ドル為替相場は120円台で推移している。今年8月の平均は103円だったので、それに比べておよそ16.5%下落と、急激な円安が進行中である。

 しかし日本の自動車や家電メーカーでは、国内の生産量を増大させて円安の恩恵を大きくしようという動きは少ない。各メーカーの生産能力は巨大であり、円安になったからといって簡単に動かせるものではなく、そのためにメーカーの海外移転は長期的な観点で決定されているからだ。

 日本メーカーの海外生産は、中国のカントリーリスクの高まりや、人件費、物価の高騰を避ける傾向が顕著となっている。衣料などの軽工業分野は、人件費の安いミャンマーやカンボジア、バングラデシュなど東南アジアへ生産拠点の移転が多くなっており、自動車や家電、情報機器のような機械系の業種では、東南アジア諸国でも特に工業力の高いタイなどへの移転が多くなっている。

 事実、2013年度のタイでの自動車生産台数は約246万台と、過去最高を記録。タイ政府は17年までに300万台に増加させることを目標としている。13年の日本での生産台数は943万台であるので、その3分の1程度の規模に成長することになる(数値は、いずれも日本貿易振興機構14年5月資料より)。

 その生産拠点となるタイ南部の工業団地の中心にある町では、日本人居住者が急増して不動産バブルの様相を呈しているという。現地を取材した。

●日本企業の特需で不動産バブルに沸く町


シラチャー周辺の工業団地の様子。写真はアメリカ・フォードの生産工場入口

 バンコクから南へ車で約1時間半の場所にあるシラチャー。そこからさらに車で30分ほど南にはタイ最大級のビーチリゾート地、パタヤがある。ちなみに日本人には、タイのビーチとしてはプーケットが有名だが、プーケットの年間観光客数が約300万人なのに対して、パタヤは約1000万人で市場規模としてははるかに大きい。人気の巨大リゾートであるパタヤを中心として、近年はリゾート用コンドミニアム(マンション)の販売が好調で不動産価格が上昇している。