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オリンパス、商品が原因で死者続出、大規模集団訴訟へ 不祥事連発で巨額賠償が経営圧迫

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オリンパス本店・幡ヶ谷事業所(「Wikipedia」より/Kamemaru2000)

「新日本監査法人の顧問先の東証1部上場企業で、東芝級のスキャンダルが発覚」との情報が駆け巡った。

 金融庁は2015年12月、東芝の粉飾決算をめぐり、同社の会計監査を担当した新日本監査法人に対する行政処分を決めた。利益操作を見抜く注意を怠ったなどが、その理由だ。3カ月間、新規業務の営業などを禁じたほか、監査法人としては初となる21億円の課徴金を科した。

 新日本監査法人は12年にも、オリンパスの粉飾決算事件に関連して金融庁から業務改善命令を受けている。そこから想起されるのか、再びオリンパスに関心が高まっている。実はオリンパスは、反キックバック法訴訟、粉飾決算事件に伴う損害賠償訴訟、内視鏡感染訴訟など訴訟が相次いでいる。

 反キックバック法訴訟は3月2日、制裁金など合計743億円を米国政府に支払うことで和解が成立した。日本企業が米政府に支払う和解金としては過去最高である。

 オリンパスの米子会社と南米の現地法人が自社の医療機器の採用が有利になるように医療機関や医師に寄付金をしたり、機器を貸し出したりしたとして、反キックバック法が禁止する利益供与の疑いで米司法省が調査していた。

 和解で支払う総額743億円は、反キックバック法等引当金として15年3月期に589億円を引き当てた。15年4~12月期にさらに、追加の引き当てを行い、156億円の損失を計上した。

 15年3月期決算は、589億円の引き当てをしたため87億円の最終赤字に転落した。16年3月期の連結最終損益は、前期に過半を処理したことで560億円の黒字を見込んでいる。これにより反キックバック法問題は米司法省と和解し、とりあえず一区切りついた。

粉飾決算事件で、なお411億円の損害賠償訴訟

 だが、粉飾決算事件に伴う訴訟は、いまだに継続している。

 オリンパスの粉飾決算事件は、不正を問題視したマイケル・ウッドフォード社長(当時)が解任されたことで大騒動に発展した。

 オリンパスはバブル崩壊時の資産運用の失敗で巨額の簿外損失を抱えていた。菊川剛・元社長ら経営陣は、3人の野村證券OBを指南役に損失の穴埋めに乗り出した。国内3社と英医療機器メーカー、ジャイラスの買収に伴うフィナンシャルアドバイザー報酬などを、のれん代として07年3月期~11年3月期に架空計上し、年度ごとの連結純資産額を416~1178億円水増ししていた。